家族 ページ10
まふまふside
「…A、まりあさんと連絡とってる?」
僕がそう聞くと、Aは僕の身体に腕を回したまま、力なく首を振った。
まりあさんっていうのはAのお母さんのこと。
1年前、Aが家を出ていくとき、泣いてAを引き止めていたのを思い出す。
「彼以外の連絡先は、消されちゃったから…」
「はぁ?そんなことしてたの?最っ低だなほんと。じゃあ、僕のスマホ使って。」
「え…?」
スマホを差し出すと、Aは不安を滲ませた表情で
スマホと僕の顔を見つめる。
「まりあさん、Aの声が聞きたいって言ってたよ。
彼氏のことも、話してみたら?きっとわかってくれるよ。」
「む、むり…だって私、1年もほったらかして…」
きっと怒ってる、許してくれるはずない、と震えるA。
僕はゆっくり肩をたたいて、Aを安心させて、再びスマホを渡す。
「許す許さないの前に、みんな怒ってないよ。だってほら、現に僕怒ってないじゃん。」
そう言うと、Aは驚いた表情で僕を見た。
「お、怒ってなかったの?」
「当たり前じゃん!え、怒ってると思ったの?w」
「お前があんまり必死な顔するから、Aさん勘違いしちゃったんでしょ。」
そらるさんがさも当たり前みたいな感じで言う。
するとAが、「それもそうだけど」とうつむいて言った。
それもそうなのね(´・ω・`)
「私、まふくんにひどいこと言っちゃったし、怒ってるんだろうな、って……」
「あ、あれはまだちょっと怒ってる。だって、僕はAのそばにいたかったのに、
Aに もう会わないで なんて言われたら…」
「ちがうの!」
下を向いていじける僕をみて、Aが声を大きくした。
「ほんとはあれ、まふくんを守りたかっただけなの!
私と一緒にいるとこ彼に見られたら、まふくん、きっとひどい目に遭うからっ…」
うん。知ってたよ。
優しいAのことだから、そんなことだろうな、って思ってた。
でもね、A。
「僕は、どんなひどいことされても、Aと一緒にいたいよ。」
だって、僕は君が大好きだから。
君にとってはただの幼馴染かもしれないけど、僕にとっては君は特別な存在。
ねえ、君は?
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夕焼涙雫(プロフ) - 栗原 真白さん» 面白かったですよいー(*ゝω・*) (2018年9月23日 6時) (レス) id: 76522a65f0 (このIDを非表示/違反報告)
栗原 真白 - 夕焼涙雫さん» ほ、ほんとですか…?!嬉しいです、ありがとです…!! (2018年9月22日 19時) (レス) id: 0170d3c859 (このIDを非表示/違反報告)
栗原 真白 - Canpasuーキャンーさん» ありがとうございます(*>ω<*) (2018年9月22日 19時) (レス) id: 0170d3c859 (このIDを非表示/違反報告)
夕焼涙雫(プロフ) - 完結じゃー!時間がある時(=休日)に読み返そう (2018年9月20日 6時) (レス) id: 76522a65f0 (このIDを非表示/違反報告)
Canpasuーキャンー(プロフ) - 完結(?)お疲れさま!そらるさんの次回作、楽しみにしてるよ! (2018年9月19日 20時) (レス) id: 1cab1691ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青瀬真白 | 作成日時:2018年6月26日 6時