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いちばん ページ19

まふまふside


「…いちばんには、なれないんだよね……」


僕はなにやってるんだろう。
わかりきったことをきいて、どうするつもりなんだよ。
なれるわけないじゃん。守りきれなかったくせに、そばにいられなかったくせに。

Aは、優しいから。

だから、こうやって落ち込んでこんなこと聞いたら、
Aは嘘でも「いちばんだよ」って、笑ってくれる。

優しい嘘を、吐いてくれる。

その優しさにつけこんで、一緒にいたくせに。
そんな優しい嘘が、心地よくて、苦しくて。

でも、Aはなんの反応もしなかった。
聞こえなかったのか、わざと無視してるのか。
Aに抱きしめられたまま、唇を噛む。

叶わないなんてこと、最初からわかってる。

それでも、壊れそうだったAを抱きしめたあの日のぬくもりで、期待した。
ばかみたいじゃないか。

「……まふくんのいちばんは、……だれ?」

Aの、静かな声が落ちてくる。
僕の頭をなでていた手が、いつのまにか止まってる。

僕の、いちばん。

そんなの、一人しかいないに決まってる。

でも、これを言ったら、もうそばにいられなくなる?…距離ができちゃう?

「………絶対、僕のこと嫌いにならない…?」
「うん、ならないよ。」
「……絶対?」
「うん。」

これも、『優しい嘘』なのかな。
それでもいい。Aが吐く嘘なら、もう何でもいい。

僕のいちばんは



「…………………………………………………………………………………Aだよ。」



聞こえるか聞こえないくらいの、消えそうな声で伝えた言葉。
それでもAはちゃんと、消えてしまう前に拾ってくれた。

「……そうなんだ。……………嬉しいな。」

そう言って、笑ってくれた。
嘘だってわかっていても、それでも、好きで。
『嬉しい』って言葉に、幼馴染以上の深い意味なんてない。
わかってるよ。


優しいから。


その優しい言葉の甘さに毒されて、溺れてしまえたらどんなにいいだろうって。
所詮幼馴染。

「幼馴染、とか…そういうのじゃなくて。………ちゃんと1人の人間として、男の子として。




 私、まふくんがいちばんじゃないかなって、思うんだ。」





……………………え?


___________________________________________________________________________________________

え、え、え、わ、400人超えて………!!

私の見間違いじゃなく……!??

あ、え、……ほんとに?

あ、ありがとうございます!!

…泣きそう

告白→←*3



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設定タグ:まふまふ , 恋愛 , 歌い手   
作品ジャンル:恋愛
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夕焼涙雫(プロフ) - 栗原 真白さん» 面白かったですよいー(*ゝω・*) (2018年9月23日 6時) (レス) id: 76522a65f0 (このIDを非表示/違反報告)
栗原 真白 - 夕焼涙雫さん» ほ、ほんとですか…?!嬉しいです、ありがとです…!! (2018年9月22日 19時) (レス) id: 0170d3c859 (このIDを非表示/違反報告)
栗原 真白 - Canpasuーキャンーさん» ありがとうございます(*>ω<*) (2018年9月22日 19時) (レス) id: 0170d3c859 (このIDを非表示/違反報告)
夕焼涙雫(プロフ) - 完結じゃー!時間がある時(=休日)に読み返そう (2018年9月20日 6時) (レス) id: 76522a65f0 (このIDを非表示/違反報告)
Canpasuーキャンー(プロフ) - 完結(?)お疲れさま!そらるさんの次回作、楽しみにしてるよ! (2018年9月19日 20時) (レス) id: 1cab1691ff (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青瀬真白 | 作成日時:2018年6月26日 6時

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