ココロの中、丸見えです【歌い手】

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「あ゛？なんだと？」

「嫌やねぇ。わしは本当のこと言うただけやけど」

「やんのかてめー」

「上等じゃゴラァ！！！」

「やめて二人とも。今喧嘩してる場合じゃないでしょ？」


怒り狂う一歩手前の部分でなんとか止めてくれた。ありがと、ふぁっきゅん。もしあのまま誰かが止めてくれなかったら今頃わしは暴走してたと思う。


「でもこれは本当に効きますよ。私もくろちゃんと一緒に飲みましたけど喋らなくても会話出来ましたから」

「へぇ〜…じゃあ貰おうかな」

「ありがとうね。あるふぁきゅん」


よしよし、志麻センの二人が受け取ったらうらさかも受け取るやろ。っしゃ、作戦通りやな。
わしが言うても疑われるけど、ふぁっきゅんが言うたら説得力あるからな。


「……あ、志麻くん。もう時間ですよ」

「そろそろ俺ら行くわ」

「うらさん、いい加減落ち着いて。くろちゃんはうらさんよりずーーーっとチビやから安心しぃや」

「……それもそうだな」

「おい待てなんつった！？」

「やめてくろちゃん！！」


ふぁっきゅんに羽交い締めされたまま、浦島坂田船はわしの家を後にした。


あのクソチビたぬき……今度会ったら目の前でたぬきぶっ殺して貪り食ってやる。

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