ココロの中、丸見えです【歌い手】

＊ ページ14

「坂田くんさ、私の事どう思ってる、かな」

「ゴリラちゃん」


(この世に舞い降りた天使。またはキュートエンジェル)


天使とエンジェルって同じ意味なんですけどね坂田くん。

坂田くんのルビィの瞳は光を宿していない。私といる時はいっつもそう。ちゃんくろと遊んでる時は生き生きしてるのに。


(──いつ告白しようかな。さっきからうらさんもまーしぃも、よそよそしいし。Aになんか言われたんかな)


……この人も、私のことを。


坂田くんも私のことを好きなんだ。恥ずかしさが高揚して坂田くんのことを見れない。


「…話ってそれ？」

「う、うん」

「なんで急にそんなこと聞いたん」

「いや別に。どう思ってるかなって」

「ゴリラ以外の答えがあるとでも？」

「酷くない？」


坂田くん優しいって評判いいんだけどそんなの絶対嘘でしょ。私に対しての扱いが本っ当に酷いからね。天使の皮をかぶった悪魔とはこのことを言うんだろう。


「こいつマジで1回あの世逝けよ…」

「よしコロス」

「すみませんでした」


ボソッと言ったつもりだったが聞こえていた。地獄耳すぎるだろ、坂田くん。



★☆★☆★









『(このままやとマズいよなぁ………)』

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