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序幕

 炎天下、足をぷらぷらと揺らしながらいつまでもくっついてくる自分の影を眺めていた少女だったが、ふいに顔をあげた。

 一点をじっと見つめるが、辺りにはなんの変哲もない風景しか広がっていない。しかし、少女はすっくと立ち上がると突然視線の先へと走り出した。今の少女に暑さなんてものは関係ないようで、影ぼうしを越すかのように手足を動かして走り抜けた。

 少女は、酷く暑いこの夏を駆け抜けた。いつか夢見た、おとぎ話のような燦爛たる物語が、この夏は待っている気がしたから――。




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作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/utahakiku041/  作成日時:2020年6月29日 22時

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