誕生日プレゼント（紫） (ページ2)

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一週間後に突然電話がかかってきて

｢今から会えるか？｣

って

｢顔指すから出来たら家に行かせてもらわれへんか｣

って

そう言われたら仕方ないからわけもわからないまま家教えて

その後信ちゃんは30分もしないうちに我が家にやって来た

ワンルームの我が家の小さなコタツに座った信ちゃんが取り出したのは

そこそこ綺麗な

そこそこ雑な

男らしい文字で書かれた契約書

｢何これ？｣

って聞いた私に

｢ええから｣

｢ええからまぁ読め｣

って言われて読んだ契約書には

仕事が一番でその次は先輩

友達や家族があって

彼女の順番は最後

仕事柄休みはほぼ無い

もちろん土日祝日は関係無いし

何なら年末年始とか

俗に言う恋人らのイベントは

ほぼ間違いなく仕事

二人きりで出かける事は不可能

みたいな事がつらつらと書かれて

ご丁寧に村上信五の署名の後には捺印されてて

その時初めて居酒屋での会話が生きてることを知った

信ちゃんに言われるがまま署名捺印して

何なら2枚重ねてお互い割印までして

私は信ちゃんの彼女になった