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私の背中に触れてた
大好きな男らしい大きな手が
握りしめられたんがわかった
そして
隆ちゃんは大きく一つ息を吐いて
静かにベッドからおりた
私は
最後になる隆ちゃんの背中を
涙で霞む目で追い続けた
隆ちゃんは
まるでスローモーションのように
まるでドラマのワンシーンのように
眼鏡をかけて
コートを羽織って
ハットを深く被って
私のことを振り返ること無く
一言も話すこと無く
部屋を出て行った
自分で決めたことやのに
私が言うたことやのに
｢いやや｣
｢別れへん｣
って
隆ちゃんなら
言うてくれるんちゃうやろか
抱きしめてくれるんちゃうやろか
そんな浅ましいこと考えてた
自分が嫌になる...
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作者名：UTA
| 作成日時：2018年11月26日 21時
