この歌をあなたへ ２

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相葉 side





相葉「おはよー……、」



松本「おはよ、……って元気なくない？」



相葉「なんか寝不足〜……、」



松本「夜更かし？」



相葉「いや、ちゃんと寝たんだけどね。」





あの夢の日から何年がたっただろう。
俺は強くなれただろうか、あの日の無力な俺から少しは成長できただろうか。





A「おはよー……、」



松本「……何、Aも寝不足？」



A「ちゃんと寝たんだけどね。」





Aは俺から離れたメイク台に腰を掛けると顔を机に突っ伏した。





松本「俺ちょっとトイレ。」



相葉「あ、うん、行ってらっしゃい。」



松本「……？」





元気がない俺とAが珍しいのか、松潤は困惑顔のまま楽屋を出て行った。





相葉「……。」





二人きり、小さな沈黙。





相葉「A……、」



A「んー？」





俺ではダメなのだ。今の俺には役不足で、足りない。





相葉「……大丈夫？」





悔しい、悲しい、寂しい、





A「大丈夫だよ、」





もっと俺を、俺がもっと、





相葉「……。」





もっと強く。





A「……なんて、」



相葉「え……？」



A「ちょっと大丈夫じゃない、かも、」





リーダーのように全てを抱き込む包容力はないけれど、





相葉「……A、」





翔ちゃんのように優しい言葉を並べることはできないけれど、





相葉「ここにおいで。」





それでも君を守れるように、頼ってもらえるように、支えてあげられるように、寄り添えるように、





A「……、」



相葉「……、」



A「相葉ちゃん、あったかいね。」



相葉「……Aがあったかいんだよ。」





もっと強く。





A「うっ……、ふぅ……！」



相葉「……。」





この腕の中の温もりが消えてしまわぬように、強く。





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