死にたがりの手紙turn9 ページ21
目を覚ますと、3時半。かなり寝てしまった。痛む関節を解して、所長室から出ると、神倉さんと三澄が話していた。その横を通り過ぎ、コーヒーを沸かす。
神倉「本名は分からずじまい。でも、これを書いたのは本人だと確認されました。該当する捜索願いは見つからないし、身元不明のまま送検されるそうです」
その言葉に一瞬、かき混ぜる手を止めたが、再び砂糖を入れてかき回す。
三澄「送検？犯人は？」
神倉「佐藤正一。被害者死亡で送検」
その言葉に慌てて三澄が訂正を施す。
三澄「いえ、あの部屋は1度誰かに開けられているんです。毛利さんに伝えて資料も送りました」
『見なかったことにされたんだろ』
デスクに腰を下ろす。浮いた足を少しブラつかせながら三澄達の方を見る。神倉さんが焦ったように宥めるが、嘘をついても仕方ない。
『被害者は身寄りがなく死にたがっていた。家主の親族は事件を早く終わらせたがっている。警察は他の事件に目白押し。見なかったことにすれば、三方全部収まるだろ』
要は3つの要望が合致した為に全て無かったことにされた。それだけだ。
熱いコーヒーを飲んで、一息つく。
神倉「…仕方ないことだよ」
三澄「そんな…待ってください。助けてっていう彼女の言葉は？生きてる時も助けられずに死んでからも見なかったことにするんですか？」
その言葉に目を伏せる。
三澄「あっ…すいません。所長に吠えても仕方ないですよね」
神倉「やれるだけのことはやったよ」
所長は静かに部屋を出ていった。三澄も落ち着かせる為かイスに腰掛ける。久部も。俺は静かに温みの増したコーヒーを飲んでいく。
気分を帰るために、部屋をあとにし、外へと足を進めた。
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Kiyo(プロフ) - meikyoshishuiさん» 失礼しました！（汗）直しておきます！！ (2018年3月16日 17時) (
レス) id: 528cdb9976 (このIDを非表示/違反報告)
meikyoshishui(プロフ) - ミコトの母親の名前間違われてますよー…正しくは『夏代』さんです!! (2018年3月15日 23時) (レス) id: 3b38de3163 (このIDを非表示/違反報告)
Kiyo(プロフ) - 梨さん» ありがとうございます！亀更新ですが、お願いします！！ (2018年3月15日 21時) (レス) id: 528cdb9976 (このIDを非表示/違反報告)
Kiyo(プロフ) - はびさん» BL要素ですか…！少しなら出来たらやってみます！！ (2018年3月15日 21時) (レス) id: 528cdb9976 (このIDを非表示/違反報告)
梨 - 雰囲気のいい小説ですね。応援させていただきます。 (2018年3月14日 2時) (レス) id: 366a3518b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kiyo x他1人 | 作成日時：2018年3月3日 19時
