続 ページ17
「ヅラ!」
神楽が大きな声を出して桂を呼び止める。
桂は背を向けたまま驚いたかのようにピタリと止まると、すぐにこちらを向きお決まりの台詞を放った。
「ヅラじゃない、桂だ。.......なんだお前達随分慌てているな」
神楽が所々を端折って桂に事情を説明した。
桂は成程と唸ってから神楽が差し出し他二つのからくりを手に取り観察する。
「確かに、技術の発達した星と言えばそれなりにあるが.......」
難しい顔をして桂はそれらを弄ぶと
「なんだ銀時、貴様また厄介事に巻き込まれたのか」
桂は真面目な顔で茶化すような台詞を言った。
それを受けた銀時は同じく茶化すように適当に返してから、そうしていつの間にやら自分の中に神楽や土方にあるような必死さが芽生えていることに気が付いた。やはり、彼女にはそうさせる魅力があるのだということなのだろうか。
兎に角銀時は桂に詳しく話を聞くことにし、彼を事務所に連行することを決めた。
「詳しい話を聞かせてくれ」と声をかけようとした時、桂が弄んでいたからくりを2つとも誤って放り投げた。
「オイイィィ!!!何してんだお前!!」
銀時は慌ててそれを追うが、運が悪く桂の放ったそれは勢い良く傾斜を転がり落ちる。
銀時、新八、神楽の三人は殆ど追いかけっこのようにそれらを追いかける。
転がり落ちるからくりが傾斜の盛り上がった所に当たり、今度は高く跳ねる。
三人はそれが落ちる場所が公道であることに気がつくと共に、からくりに向かって勢いよく走ってくる車が一台あることにも気がついた。
止める間もなくからくりは車に轢かれた。
「あ"あ"あ"ぁ"ぁ"!!!」
無惨に砕けたからくりと、それを轢いた車に追いついた銀時らはしゃがみ込み、顔を蒼白通り越し真っ黒にしながら破片を拾い集める。
「なんだ〜何か轢いたのか?」
間の抜けた声が頭上から降ってきた。
それはよく知るバカ皇子の声で、車から降りてきたのであろう彼に神楽が掴みかかる。
銀時らはそれを放任し破片を集めた。
「銀さん.......これどうしましょうか.......」
「どうするもこうするもねーよとんだピタゴラスイッチだどうしてくれんだなぁおい」
全てを拾い終わった銀時は運転をしていたじいの方に掴みかかる。
そんな茶番をしていると、神楽に殴られ顔にコブや痣を作った皇子が銀時の手の中にある砕けたからくりを見て
「なんでこれが地球にあるのだ?」
と銀時に問うた。
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さくらんぼ☆*.゚︎ - 初コメ失礼します!このお話 最高です!続き気になります!更新頑張ってくださいね!!応援してます! (2022年12月12日 0時) (レス) id: def3760315 (このIDを非表示/違反報告)
薄良(プロフ) - お餅さん» うわあああ申し訳ねぇ.......細かい設定を忘れ去っていました。普通に主人公の年齢と合いませんね.......細かい年齢表記削除しておきますありがとうございます (2020年2月20日 0時) (レス) id: 38546ea573 (このIDを非表示/違反報告)
お餅 - あの…総悟が5歳のときって土方さんいましたっけ?土方さんが来たのって総悟が13くらいのときじゃありませんでした?違ったらすみません (2020年2月19日 18時) (レス) id: 436e739fd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薄良 | 作成日時:2019年5月6日 0時