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やめたら、その4 ページ13

「Aさんが危ないって言ったって、婚約者に関する情報が何も無いんじゃあどうしようもないじゃないですか」

新八は宥めるように言った。
Aの婚約者と、今置かれている状況の話を聞いた土方十四郎が明らかに殺気立っていたからである。

「だから追いかけとけばよかったんでさぁ、旦那達が追った時点であんたも追いかけとけば少なくとも顔は拝めた」

沖田も殺気立っているのか、土方の方を見ることなく吐き捨てるようにそう告げた。

「Aとの連絡手段さえありゃぁな。お兄様方はなにか知らねえの?」

銀時は期待することなく尋ねた。
全てを兄と引き合わせた後に行おうとしていた万事屋はもちろんのこと、何年も離れて暮らしていた真選組にも彼女の連絡先を知っている者は居なかった。

「天人なんだろう。外見的特徴や身につけているものでどの星から来たのか分からないのか」

土方は苛立ち、煙草を吹かしながら問う。
それがわかっていたなら苦労はしていなかった。

「俺たちの他に例の天人の情報を知っているのは、団子屋のばあさんだ。あんたらの元を去ってから拾ってもらったらしいんだが、何か知らないのか?」

ここまで来たのなら彼女の歩んだ道筋を辿るしかない。
彼女と縁が浅いが故に冷静でいられた銀時は真選組の二人に問うが二人共が首を横に振る。

「ここにいる俺と総悟以外にAと親しかったのは近藤さんくらいだ」

「Aの幼馴染やってた俺が知らない事を、近藤さんが知ってるとは思えませんけどねぃ」

沖田は渋々といった雰囲気ですっと立ち上がると、二人を作戦会議場所である副長室まで呼ぶために部屋をあとにした。

「Aと天人が団子屋で会ってから、銀ちゃん所に依頼するまでに少なくとも1日は掛かったはずネ」

難しい顔をした神楽が呟き、それを引き継ぐ形でやはり難しい顔をした新八が口を開いた。

「強い女性を探しに来た天人が、田舎の団子屋だけを尋ねた、なんてのは不自然です。もっと母数の多い場所から探すのが自然ですよね」

銀時はここまで聞いて気が付く。

「江戸から探したとしたなら、天人はここらでも団子屋を荒らしたようにどこか尋ねている筈だ。目撃情報を当たれば糸口が見つかるかもしれない」

ここまで銀時が話し終わるか終わらないかで神楽が立ち上がり、部屋を出ようと襖を開けて

「私、アイツの外見は覚えてるヨ。目撃情報探してくるネ」

と一言告げると出て行った。

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さくらんぼ☆*.゚︎ - 初コメ失礼します!このお話 最高です!続き気になります!更新頑張ってくださいね!!応援してます! (2022年12月12日 0時) (レス) id: def3760315 (このIDを非表示/違反報告)
薄良(プロフ) - お餅さん» うわあああ申し訳ねぇ.......細かい設定を忘れ去っていました。普通に主人公の年齢と合いませんね.......細かい年齢表記削除しておきますありがとうございます (2020年2月20日 0時) (レス) id: 38546ea573 (このIDを非表示/違反報告)
お餅 - あの…総悟が5歳のときって土方さんいましたっけ?土方さんが来たのって総悟が13くらいのときじゃありませんでした?違ったらすみません (2020年2月19日 18時) (レス) id: 436e739fd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:薄良 | 作成日時:2019年5月6日 0時

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