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「どう、かな？」
『...ん、やっぱり美味しい』
スプーンでお粥を掬って、龍斗の口元に運ぶ。
それを何度も繰り返し行う。
美味しい、とトロンとした顔を私に向けてきて
良かった、と口から安堵の言葉が零れた。
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掛け時計に目をやると、13時を過ぎていた。
そろそろ自分の家に戻って支度をしないと間に合わない。
昼食も食べさせたし、薬も飲ませたし
体調も落ち着いてきたはず。
病人を一人にさせるのは気が引けるけど
先約がある。
龍斗も高校生になったし、大丈夫だろう、と私は立ち上がった。
『A？』
立ち上がった私に反応して
窓の外に向けていた視線が私に向いた。
「あの。この後用事があるから、そろそろ帰るね」
お大事に、と龍斗の肩をポンポンと叩いて
体を反転させた。
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「っ、！？」
すると、腕を掴まれてグッと後ろに引っ張られる。
私は突然の事に驚いて振り返った。
「..り、龍斗？急にどうし...」
『まだここにいて、』
私の言葉を遮って、そういった龍斗は腕に力を込める。
瞳は悲しげで、口をぎゅっと結んでいる。
いくら体が大きくなろうとも
龍斗は龍斗のままで。
寂しがり屋な所は幼い頃と変わっていない。
じっと私の目を見つめる龍斗から目を離せなくて、思わず引き込まれそうになる。
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「...分かった」
『良かった。...ごめんね、無理言って』
私が返事をすると、ぱぁっと表情が明るくなるも、申し訳なさそうに謝った。
「ううん、病人を一人にさせるのは良くないもんね」
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私が龍斗のお願いを断れないのも
幼い頃から変わっていない。
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あい(プロフ) - ひまぽんさん» ひまぽんさん、コメントありがとうございます* 。続編などは少し検討させて頂きますね、これからも宜しくお願いします...！ (2019年3月25日 0時) (
レス) id: 0f506228be (このIDを非表示/違反報告)
ひまぽん(プロフ) - 龍我くんの話の続きが読んでみたいです。那須くんサイドの話も読んでみたくなりました。他の作品も楽しみにしています。 (2019年3月25日 0時) (レス) id: aeeb4a860b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あい | 作成日時：2018年9月9日 21時
