*お願い ページ4
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「あー今日も眠い」
一般発売が昨日行われた。私はというと10分前から待機していたのだが…あえなく完売。
脳からライブに参戦できない、という事実がぐるぐる駆け巡って考えれば考えるうちに目がさえてしまって眠れなかった。
グッズ販売行こう、と自分を納得させた。グッズ販売行けるだけでも感謝しなきゃいけないし。
この憂鬱はいつまで続く…?
チケットには私なりのこだわりがあって自引きがいい、という。だからツイッター上とかでの譲渡はあまりしない。仕方もよく分からないからね…
いつもは眠たい講義も、
満員電車の詰め込み具合も、
嫌なことは全部先にある楽しみを糧に頑張ってきたのに。
糧にするのはいつまで続く?
先にあることで頑張れる期間はいつまで?
推しに会いたい。笑顔を見たい。きっとあの笑顔を見て手を振ってくれて大好きな歌を聞いたら元気になれるから。この先も頑張れるはずだから。
ここまで考えれるのはきっと私が浦島坂田船に溺れて溺れて溺れすぎたからかもしれない。
仕方ないじゃない。大好きだから。
あの歌が声が大好きなのだから。
「A聞いてる?」
「えっ、ごめん」
「あのさーお願いがあるんだけど」
手を合わせてお願いポーズをする志乃里。志乃里が私にお願いをするのはたまにしかないからつい協力したくなってしまう。
推しのことを語れる唯一の友達でもあるから。
「私の、友達っていうのかな…に一緒に会いに行ってほしいの」
志乃里の友達?
私の知らない人だよね?え、なぜに。
「志乃里だけで行けるでしょ?」
「まーまーまー」
「んんん?」
「その友達になんというか、Aを紹介したいの!!」
前に抱いた不信感をまた覚える。すごい誤魔化されているような…?
私の勘は当たることはあんまりないから気にしないでおこう。
「いいよ、会いに行こう」
「じゃあ、また言っておくね!」
「連絡お願いします」
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この約束がまさか、
私の推し事人生に革命が起きることを
まだ知らない。
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くりぬこ - お話とても楽しく読まさせて頂きました!!こんな事が現実になればどれほど嬉しいことか…まあないですけどね(笑)これからも更新楽しみにしています! (2019年3月28日 16時) (レス) id: 8b048cd6e4 (このIDを非表示/違反報告)
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