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「うっ……うっ…………
聞いてよ、常田さん〜!」




泣きながらレジまで歩いてきた坂田さん。


なんでこの人こんなに泣いてるんですか。
朝会ったときはめちゃくちゃ笑顔でなんかすごく楽しそうだったよね。
何があればこんなに泣くことになるんですか。


いつも笑顔の坂田さん。
今日はいつもの3倍くらいの笑顔だった坂田さん。

そんな彼が何故こんなにも泣いているのか理解出来なさすぎて困惑しながら彼に、と、とりあえず何があったのか教えてください!と伝える。

すると彼は実はな、と泣きながら話し出した。




「俺今日、前から好きやった子と遊びに行っててんや」


「ああ、だから朝見たときいつもの3倍くらいの笑顔だったんですね」


「うん!
でな、俺今日その子に告白してん。
ちょっとだけ俺のこと好きちゃうんかな〜って期待しててん!!やのに!!やのにー!」




うわー!!っと言いながら大粒の涙を零す彼。
これが私よりも歳上だという事実が未だに信じられない。

泣いてる坂田さんを横目に私は至っていつも通りな真顔で言う。




「なるほど。
つまりフラれたんですね。」


「そんなバッサリ言いきらんとってよ!!」


「事実なので受け止めたらどうですか。」


「むり!!!!俺結構前からその子のこと好きやってんで!?」




ほんまに俺あの子と付き合えるんちゃうかなって期待してたのに……それやのに……うわー!!と泣く坂田さん。


……彼はそれを伝えるためだけにコンビニに来たのか。


まあそれはないか、なんて思いながら問うてみた。




「で、それを私に伝えに来たんですか?」


「んーん。
それもあるけどヤケ酒付き合ってほしいねん。
今日は奢るから」


「あと数分でバイト終わるので待っててください」




坂田さんの奢りでお酒が飲めるとか最高。
ああ、私実は結構酒豪なんだ。
お酒大好き。おつまみ大好き。誰だ今親父って言ったの。




「はーい
ほんま常田さんお酒好きやね〜」


「お酒のために働いてるようなものですからね。」


「それは流石にアカンやろ……」




事実だからどうしようもないですね。



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作者名:moe | 作成日時:2017年12月26日 3時

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