三十話 ページ32
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翌日 13:07。待ち合わせ時間まであと23分。
駅とは反対方向にある公園へと足を進める。
昨日のやり取りで思いがけず紫ノ塚様と近所に住んでいることがわかり、なら近くの公園で待ち合わせようと決まった。
遅刻するの嫌だから早めに出て来たけど、流石に早すぎたかなぁ？
公園に着いて左手首に目をやると、まだ19分の時間がある。
あまり大きくない公園には、ベンチで会話するご年配や、ブランコで子どもと共に遊ぶパパさん。ちょっと風はあるけど良い天気だもんね、最近暖かくなってきたし、外に出るには格好の日だと思う。
服装変じゃないかな、メイク崩れてないかな、髪大丈夫かな、って時間まで落ち着かずにスマホでチェックしたり時間確認したり。
服に関しては夜のうちにバイクに適した服装調べて選んだから、大丈夫のはず…
ソワソワしてたら遠くからバイクのエンジン音が聞こえてきた。
バイクそのものが視認できるところまで近付くと音も比例して大きくなる。
そのままスピードを落として少しだけ離れたところに止まった。
完全に止まったのを確認して近付いていくと、彼は一度ヘルメットを脱いでこちらを見た。
『こんにちは』
「こんにちは、すんません遅くなって」
『全然大丈夫ですよ、まだ時間前ですし』
「ありがとうございます。早速ですけど…ヘルメット、これ使ってください」
『ありがとうございます』
目の前に差し出されたヘルメットを受け取り、頭に被ると不意に手が伸びてきた。
「あご紐、ちゃんとしとかないと危ないっすよ」
そう言って慣れた手付きで少し緩かったあご紐をきちんと締めてくれた。
彼の手が顔に触れてちょっと気恥ずかしい…
「普段男しか乗せないんでヘルメットもなるべく綺麗なやつ持ってきたんすけど…すみません」
『いやいや、こちらこそすみません、気を遣わせてしまって…』
「Aさんが謝ることじゃないじゃないっすか。急に誘ったん俺ですし。…立ち話もあれやし行きましょうか。後ろ乗ってください」
『あ、はい。失礼します』
跨ったのは良いものの、バイクの二人乗りなんて子どもの頃に父親の後ろに乗ったっきりで…これ腕まわさないといけないやつだよね…？
「…腕、まわして掴まっててくださいね。ちゃんとしないと落ちますよ」
恐る恐る腰に腕を伸ばすと力強く引っ張られて背中に密着する形になった。
近過ぎて緊張し過ぎて目的地に着くまでに心臓爆発して死にそうだわこれ…
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黒月（ﾌﾞﾗｯｸﾑｰﾝ）(プロフ) - 続編ありがとうございます！最初の台詞なんですけど、、、エミさんでは？敬語やし、納得っていうのは前からの知り合いだから、、、と思ったんで。続編も更新がんばれください←（くださいって付いてるから敬語と信じて、、、） (2019年5月27日 23時) (
レス) id: 75155c2af0 (このIDを非表示/違反報告)
yanochin(プロフ) - キョウヤさん» コメントありがとうございます！共感していただけて嬉しいです！頑張ります！ (2019年5月27日 23時) (レス) id: 2c796d6a97 (このIDを非表示/違反報告)
キョウヤ - 主の気持ちなんかちょっとわかる。自分も声低いのちょっとコンプレックスだから。この小説面白いっす!頑張ってください! (2019年5月27日 23時) (レス) id: 665ea8b906 (このIDを非表示/違反報告)
yanochin(プロフ) - HAKU猫の夏さん» コメントありがとうございます！頑張ります！！ (2019年5月27日 20時) (レス) id: 2c796d6a97 (このIDを非表示/違反報告)
HAKU猫の夏(プロフ) - あ。なんか好きっす、頑張れください。 (2019年5月27日 20時) (レス) id: 1e7a204824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yanochin | 作成日時：2019年5月12日 0時
