第18話【響】#gr ページ20
gr視点
・・・・
放課後の家庭科室。活動開始時間の5分前頃には大半の生徒が集まる。が、
「オスマン、Aは?」
エプロンを着けながら、隣のオスマンと小声で話す。
os「さぁ?おらんの珍しいな」
その通り。コネシマの妹のAは、
体調不良以外では部活に必ずと言って程
休まず来る。そんな彼女が来ないというのは…
…折角今日は女子部員の為にバレンタインチョコ作る予定やのに。
os「グルッペン?始めるで」
・・・
各々好きな物を作っているのを見て回る。
どれも個性が出ていて、実に面白い。
「グルッペン先生」
「ん?なんだ音村」
響「これ、試食してください」
そう言って何の感情も抱かない瞳で、
焼き上がったチョコマフィンを差し出す。
……さすが、と言ったところか。
どこも裂けていない。完璧で美しい。
「きれいに焼けてるな。では…」
一口、マフィンを口の中へ入れる。
しっとりとした生地が、ほろほろと口の中で溶けていく。カカオたっぷりのチョコを使っているが苦くなく、程よい甘さで何個でも食べられそうだ。
「音村」
響「はい」
「文句なしの合格だゾ!」
響「…よかった。ありがとうございます」
「誰にあげるんだ?」
友チョコとやらだろうか。それとも…。
顔を歪めて、は?何言ってんだこいつ。みたいな表情を浮かべる彼女。
響「…誰だっていいじゃないですか」
耳を真っ赤にして顔を逸らす。
お、これは?もしかして??
os「グルッペーン、こっち手伝ってー!」
一人楽しんでいるとオスマンの声が掛かる。
「あぁ、今行くゾ」
それにしても、あの音村とAの接点が気になる所だ。
チラリと彼女を見れば、沢山の部員に
囲まれているのに、真顔でさっき出来上がったばかりのマフィンを見つめて溜め息をついていた。耳が赤いままだが。
一体誰に渡すのか…俺も青春したかったなぁ…
615人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソイタミ19時50分 - 外ピさん» すみません…!!イメージ的には鉤十字ではなく、ラテン十字のつもりで書きました!誤解を生むような書き方をして、申し訳ありませんでした!直しておきます (2020年1月8日 12時) (レス) id: 24ef0dd6d4 (このIDを非表示/違反報告)
外ピ - すいません、確かwrwrdの二次創作物って鉤十字使っちゃいけなかったはずなんです。できれば変えて頂きたいです。お話すごく面白かったです! (2020年1月7日 23時) (レス) id: 6c3752b497 (このIDを非表示/違反報告)
ソイタミ19時50分 - リアさん» ありがとうございます!これからも楽しんで頂けるよう、頑張ります! (2019年11月27日 18時) (レス) id: 58cba98cf2 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - ソイタミ19時50分様、お誕生日おめでとうございます! いつもとても楽しく読ませて頂いています! これからも頑張って下さい! (2019年11月24日 20時) (レス) id: 125744f577 (このIDを非表示/違反報告)
ソイタミ19時50分 - ↓レス押すの忘れてました…めーぷる 楓の木さん、コメントありがとうございます! (2019年5月23日 22時) (レス) id: 58cba98cf2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ソイタミ19時50分 | 作成日時:2018年11月24日 18時