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キミの視線に何度も触れた ページ42
屋上のフェンスの下に腰掛ける。
もう日が傾きはじめていて夕日がきらきら綺麗に光っていた。
『はぁ…』
今の私には夕日が眩しすぎてまた溢れてくる涙を抑えるように膝に目を押しつけた。
井田先輩を好きになって、恋することがこんなに楽しんだって初めて知った。
優しく覗き込んでくる目も
包み込んでくれる大きな手も
低くて落ち着く声も
全部がドキドキして大好きだった。
叶うなら井田先輩の隣に並びたかった。
これからはただの後輩を演じなければいけない。
『私にできるかな…』
できるか…じゃなくてやらなきゃいけないんだ。
井田先輩のために。
バンッ
『え………』
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作者名：ささき | 作成日時：2021年11月29日 20時
