はじまる初恋 (ページ25)

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戸惑いページ25

「Aなんか最近はりきって勉強してるね〜」

『うん！』

「井田先輩効果すごいわ…」

期末試験まで残り2週間。
ということはもう少しで井田先輩のお家に行くことになる。

入学してからまともに勉強してなかったからそろそろやばいと思い放課後も図書室にこもって勉強をしていた。
本当は井田先輩を見に体育館に行きたいけど…

「私先帰るけど、今日も図書室？」

『うん。行ってくる！』

「はーい、頑張ってね。」

ああ見えて成績の良い七海は今回の期末試験も余裕そうだ。うらやましい…

ガチャ

シーンとした図書室。
テスト前ということもあってちらほら生徒が勉強をしている。

「Aさん、今日も勉強？」

『阿部くん！』

にこやかな笑顔を向けたクラスメイトであり図書委員の阿部くんにそうだよ〜と返す。
元々そんなに話したことなかったけど、最近図書室でよく顔を合わせるようになり話すことが増えた。ちなみに阿部くんはこの学年の入試でトップの点数だったらしい秀才くん。

『この時期まで委員大変だね？』

「まあでも、本借りる人がいなければここで勉強できるから。」

『そうなんだ。』

委員の仕事をこなしながら勉強なんて、器用な人だなぁ。

「あ、でも今日はこれで他の人と交代だから隣で勉強していい？」

『もちろん！わからないところ教えてくれたり…』

「俺でよければ」

これはなんともラッキーな話だ。

空いてる席を探して2人で横並びに座った。