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「あの…ちなみに好きなタイプとか…」
「あー、背が高い子が好きって言ってたな」
「!!」
「!!」
『!!』
ガシャーン、と女子三人で勢いよく交わされる乾杯。
「勝算アリ!!」
『脈アリっ!!脈アリっ!!』
「虎杖を召喚するわ!!いいわね優子!!」
「はい!!」
『キャー!ドキドキする!運命の再会!運命の再会!!』
スタンディングオベーションで盛り上がる女子の中で一人本を読む恵が、「少女漫画の読みすぎだ」と呟いた気がするけど、気にしない。
電話をしようとスマホを取り出したけど、既に野薔薇がラインでファミレスのURLを送っているのが見えて大人しくスマホをしまう。
Aが電話をかけるより野薔薇のラインの方が早いのは確実だ。
"「来い」"
"「?なんで?」"
"「来い」"
"「了解」"
という恐ろしく効率の良いトークを見て、やっぱり野薔薇に任せるべきだと確信した。
「…淡白ですね」
「そう?」
『ねぇねぇ!虎杖が来たらどうする?アタックしちゃう!?』
『私虎杖は割と押しに弱いタイプなんじゃないかなって──』
そう隣の恵に言い終わる前に、テーブルに影を落とした人物。
「あれ?Aと伏黒もいんじゃん」
「はやっ!!!」
予想より5倍早い虎杖の到着に固まる一同。
お菓子が目一杯入った紙袋を持って現れた虎杖は、ダラダラと冷や汗を流すAに「えA、今俺の話してた?」と追い討ちをかけてくる。
『シテナイヨー』
「何それ」
「換金所探すのめんどいから景品交換しちゃった」
「『(しまった──)』」
いや、虎杖が明らかに学生が行っちゃいけないところに行っていたという部分も勿論やっちまってるのだが、今はそんなことはどうでもいい。
私も野薔薇も、まだ虎杖に優子ちゃんことを伝えていない。
「(これだけの変化──絶対誰だか分かんない!!)」
"「誰?」"
久しぶりに再開した憧れの人にこんなことを言われようもんなら、泣き出して走り去りたくなるに決まっている。
間違いなく、言われたく無い言葉No. 1だ。
「虎杖!!この子は──、」
「あれ」
野薔薇の言葉を遮って反対側の座席に目を向けた虎杖。
終わった──、そう思わせておいて、
「小沢じゃん。何してんの?」
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Uo(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます❕イラストを載せるのは緊張するので、そう言っていただけると嬉しいです😖 (6月5日 1時) (レス) id: d9295642a6 (このIDを非表示/違反報告)
無 - 絵うっっま!!!お話の方もサクサク行かせてもらってます! (2022年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 鈴さん» こちらのミスです、すみません😖修正したので、見られるようになったと思います…! (2022年12月20日 15時) (レス) id: 37eb27a647 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - すみません、夢主ちゃんの画像が見れないのですが…… (2022年12月5日 18時) (レス) @page9 id: e67e995d1b (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - アオちゃんさん» コメントありがとうございます❕そんなにお褒めの言葉を頂けるなんて、感激です…!!😖ご期待に応えられるよう頑張ります! (2022年10月3日 23時) (レス) id: 6bc61cb134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とま | 作成日時:2022年9月13日 1時