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隙を見て呪霊を振り切って恵のいる広い所に戻るか…いや、隙なんてないよ、どうする?!
グルグルと考えていると、変わらず気持ちの悪い笑みを浮かべながら殴りかかってきて、間一髪避けた──と思ったけど、目の横に切れたような痛み、
掠った!痛!!と思ってる間に二発目が飛んできて今度はモロに受けてしまった。
『い"っ…た!!!なんで顔ばっかり狙うの!?』
自分の血なのに不味い…、
いや、自分の血なら美味しいとかそんなイカれた説は聞いたことないけど。
予想以上にぱっくり割れた傷からボタボタと垂れてくる血が顔を伝って口に入って、それを拭いながら純粋な疑問をぶつける。
自分は目とかなくってあんまし可愛くないからってやきもち焼いてるの?
『言っとくけど、可愛くなりたいならまずふんどしはやめた方がいいよ』
そのアドバイスが意外とムカついたのか、ニヤニヤ顔を歪めて殴りかかってくるふんどし呪霊。
スレスレで避けながら、気づかれないよう呪力を溜める──、
『うわ、また顔狙ったでしょ、サイテー。もう知らないから。
氷凝呪法───、
超樹氷』
唱えた瞬間、Aの背後左右呪力を解き放った全てから現れた身を刺すような冷気と、Aの身体より遥かに大きな氷──、
『ダサくブルブル震えてなよ!!!──いでよ!私のアイスモンスター達!!』
"アイスモンスター"
そう呼ばれた氷達は、ゆっくりとAを取り囲んで動き始める。
『──骨の髄まで凍らせちゃうぞ』
✳︎
"超樹氷"とは、氷凝呪法のAオリジナルの技で、所謂氷の現象"アイスモンスター"を造り出す技だ。
それは空気中の水蒸気が風によって運ばれ物体にぶつかって凍りつく現象で、Aが造り出したアイスモンスターはすべてAの敵に向かって自ら攻撃を始める。
絶対零度の氷の肉体を持ち、吸い込めば肺も凍てつく程の冷気を発している
氷で造られた最強の兵──それが"アイスモンスター"だ。
技自体かなり呪力を食う技だし、より多く兵を造ろうとすれば更に呪力を使うAの奥の手。
数十体の兵を造り出したことでAの呪力はほとんど底をつきたし、鼻血が止まらないという限界症状つき。
それでも代償が大きい分勿論威力も絶大だ。
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Uo(プロフ) - 無さん» コメントありがとうございます❕イラストを載せるのは緊張するので、そう言っていただけると嬉しいです😖 (6月5日 1時) (レス) id: d9295642a6 (このIDを非表示/違反報告)
無 - 絵うっっま!!!お話の方もサクサク行かせてもらってます! (2022年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 鈴さん» こちらのミスです、すみません😖修正したので、見られるようになったと思います…! (2022年12月20日 15時) (レス) id: 37eb27a647 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - すみません、夢主ちゃんの画像が見れないのですが…… (2022年12月5日 18時) (レス) @page9 id: e67e995d1b (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - アオちゃんさん» コメントありがとうございます❕そんなにお褒めの言葉を頂けるなんて、感激です…!!😖ご期待に応えられるよう頑張ります! (2022年10月3日 23時) (レス) id: 6bc61cb134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とま | 作成日時:2022年9月13日 1時