【呪術廻戦】呪われないでね

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『うわっ!でた!!』



「人を呪いみたいに言わないでよ」







しまった、油断してた…。



この人はどこにでも現れるし、どこからでもあっという間に消えるのだ。





「もー、Aってば僕がいなくて寂しかったんだ？可愛いやつめ、大丈夫だよ〜先生はここだよ〜」



『うわヤダ、不愉快な勘違いしないでよね。ほらみて、鳥肌たった!!みて!!』



「んー、腕真っ白だね」


『触んな!!!』






むぎゅっと掴まれた腕をブンブンと振るけど、先生は余裕そうに笑っている。悔しい。






「あれ、ハリーポッター見るんじゃなかったの？」





ロードオブザリングが流れるテレビを一瞬見て、先生が不思議そうに聞いていた。



いや、確かに見たいって言ったけど、







『今から見始めたら朝までオールじゃん』



「え？いや、どれか選んで見なよ。僕謎のプリンスがいいなー」



『何言っちゃってんの？ハリーポッター見る時は賢者の石から死の秘宝まで見るって決まりでしょ？!信じらんない!!』



「えーーーーー？？？」






あれを全部見たら総時間は約20時間だ。一通り見るには朝から夜まで、もしくはオールする覚悟がないと。





それでも何回でも見たいと思う世界の名作だよね。



あーあ、私も魔法使いたいなあ…






「愛強いね…」



『当たり前でしょ？初恋はハリーだもん』



「え、じゃあ僕とハリーどっちがイケメン？」



『アバダケタブラ!!!』



「うわ!!アズカバン!!アズカバン行きー!!!」







しまった、あまりに愚問過ぎて死の呪文をかけてしまった。








『フンッ、丸眼鏡似合うようになってから出直しな』






シクシクと縮こまって泣きマネする先生。




でかいから縮こまれてないよ。






「じゃあ僕からAに、僕のこと好きになっちゃう提案!!」






すくっと立ち上がった先生。






じっと次の言葉を待ってるのに、先生はニコニコ笑いながらただ見つめてくるだけだ。






「何か気になる？」


『うん、気になる。なあに？』




はやく、はやく、と促すと「うわ、急に素直になりやがって」と呟く先生。






『早くってば!私、待たされるの嫌い』



「はーいはい。提案っていうのは、今から僕と来る？仙台!」







先生からの提案は、思った以上に素敵だった。




『えっ!伏黒に会いに行くってこと？』



「それだけじゃないよ。ついでに仙台観光も出来ちゃう!なんだって僕が一緒だからね」



『うわあ!それ最高!!』

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