【NARUTO】太陽でも溺れていたい (ページ3)

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2話ページ3

｢あれ？カカシ先輩｣
｢……A｣

　火影様の元に報告しに行く道中、いつものお面を外したカカシ先輩が壁にもたれかかっていた。どうしたのだろうと不思議に思いつつ駆け寄って自分より幾分か上背の高い顔を見上げた。よく見ると暗部の服ではなくて上忍服だ。それに首を傾げているとカカシ先輩が｢そっか｣と空気を吐いて私に爆弾を落としたのだった。

｢上忍師になることになったの、オレ｣

　驚きすぎて報告書在留の封筒を落とした。危ない危ないとナイスキャッチしたカカシ先輩を横目に私は思考に入った。

　上忍師、カカシ先輩、先生、チームの責任者――。様々なワードが脳内で駆け巡る中、カカシ先輩は変わらない表情で私を見下ろして、それだけだからと術を使って瞬きの間に消え去った。

｢……う、嘘でしょう？｣

　あのカカシ先輩が？冷酷のカカシとまで呼ばれたカカシ先輩が？ ……どういう心境の変化なのだろう。自ら進んでやりたがるイメージはないのだが。
　どくどくと波打つ心臓が、今いる場所が現実なのだと引き覚ます。ありえない、嘘だ、どうしよう！！

｢火影様……！火影様に報告！！｣

　報告書在留の封筒をしっかりと握りしめて、屋根の上をぴょんぴょん移り飛びながら目的地へと急ぐのだった。

太陽でも溺れていたい――開幕。

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