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クラスメイトにも心配されながら歓迎されて、授業中も先生方から大丈夫かと声をかけられるという、何だか賑やかな復帰になってしまった。ここまで誰かに心配されるようなことはした事がなかったので、逆に申し訳なくなってきた。

月島くんだけは心配せずに、

「やっと来たの……」

と疲れた顔をしてため息をついていた。なんだかんだ言って、彼は私との約束を守り続けてくれていたのだ。このくらいの軽口なら聞き流していいだろう。

「もうお役御免でいい?」
「お、お役御免というには、ちょっと早すぎるかな……」
「はあ?まだやらなきゃいけないの」
「こ、今度、何かお礼するから……」

あと一週間もないくらいなので、彼の協力は避けられない。手を合わせて頼み込むと、彼は少し悩んでからポツリと呟いた。

「ショートケーキ」

可愛い、と言うと怒られると思ったので飲み込んで、分かった、と頷いた。私が休んだことによって彼らの勉強がどこまで進んだのかは把握しきれていないが、彼が教えていたなら大丈夫だろう。どちらにせよお昼に見るだろうし。

と、思っていたのだが、彼らはお昼休みに現れなかった。

「あいつら来ないねー、まあ邪魔されないしいいけど」
「なんて冷たいことを言うの、弥生ちゃん……」

しかしどうしてだろうか、と考え込んで、すぐに答えを見つけてなるほどな、と一人で頷いた。弥生ちゃんに説明を求められるので、お弁当を開きながら話す。

「隣のクラスに頭のいい子がいるのだけれど、多分私がいない時、ずっとお昼はそっちに行っていたから、今日も同じように行ったんだと思う」
「へえ、影山、あんなにAにべったりなのに、忘れたのー?」
「べったりではないよ、彼は案外サッパリしていると思うのだけれど……。まあ、一週間もあれば日常になるしね」

それに関しては特に何も感じていない。確かに彼が勉強のことで私を頼らないのはあまり面白くはないけれど、きちんと勉強する為に谷地さんに習いに行っているなら言うことは無い。寧ろ褒めてあげたいくらいだ。

「……?」

何故、今私は「誰かに勉強を習いに行っている彼を面白く思わなかった」のだろう?彼が勉強をするのは喜ばしいことで、そんな気持ちは生まれないはずなのに。

「……まあ、久しぶりに弥生ちゃんとお話出来る時間をくれた、ということにしておこうかな」
「えっへへー、何?そんなに僕と話したかった?」
「うん。弥生ちゃんもでしょう?」
「もちろんだよー」

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ReG(プロフ) - なこさん» 閲覧して頂きありがとうございます。今後も読んでくだされば幸いです。 (2022年4月18日 14時) (レス) id: d40d8fc65b (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - とてもおもしろくてすいすい読めて読み応えがあります(^-^)/ 更新楽しみにしております(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)” (2022年4月2日 19時) (レス) @page22 id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ReG | 作成日時:2022年3月22日 15時

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