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「あ」
ボトルを落としてしまいそうになって慌てて空中で拾う。危うく地面に落としてしまうところだった。ほっと一息ついて、何だか変だな、と首を傾げる。
最近予期せぬ事ばかり起こったからか、少し疲れているのかもしれなかった。そうは言っても私にはやることがあるから、今日は少し早めに寝ようかな、とだけ考えて体育館へ戻る。
谷地さんはかなり緊張していたみたいで、委員会前に顔を出してくれたのだが、カチコチに固まってしまっていて、少し自分を見ているようだった。
その後すぐに声をかけに行くと、私を見て少し安心した後、またすぐに周りを気にし始めていて、理由を聞くと、
「い、いつ暗殺されるか分からないので……！」
と言っていて、「一体この子は何と戦っているのだろう」と不安になった。いい子だけれど、やっぱり少し変わった子だった。ただ、私も人のことは言えないと気づいて、すぐにその考えは消した。
「また、明日ね」
そう声をかけると、彼女は目を丸くしたあと、へにゃりと笑って、
「うん、また明日」
と返してくれた。またお友達ができたみたいで、少し嬉しかった。それだけで小さな頭痛も吹き飛んでいく気がした。
そう、気がしただけだったのだ。
「お嬢、元気ねえか？」
「え？」
相坂さんの朝ご飯を食べていると、ふと相坂さんが片眉を上げて私を見た。私は心当たりがあまり無かったので、否定しつつお味噌汁を飲んだ。葱とお麩のお味噌汁だ。
「んー……ま、お嬢がいいって言うならいいか。なんかあったら俺呼べよ？ガハラは威圧感あるかんな」
「あ、ありがとうございます」
しかし八年も付き合いのある相坂さんがそう言うのだから、今の私は多少体調が悪いのかもしれない。念の為自室で熱を測る。電子音の後に表示された数値を見て、鞄を持って部屋を出る。
「おはよう、影山くん」
「おう。……？おい、神風」
「どうしたの？」
「なんか……変じゃねえか、お前」
まさか影山くんにまでそう言われるなんて。女の勘は鋭いなんて言うけれど、彼らの勘の方がよっぽど鋭かった。
「そう？うーん……タイツが暑いくらいかな。もう夏だし……」
「…………」
「い、いや、足には何も無いから、そんな見なくても……」
とにかく大丈夫だよ、と説明して歩く。いつもよりも少し遅い歩調だったが、彼は首を傾げながらも私の隣を歩いた。それに少しほっとして、額に滲んだ汗を見えないように拭いた。
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ReG(プロフ) - なこさん» 閲覧して頂きありがとうございます。今後も読んでくだされば幸いです。 (2022年4月18日 14時) (
レス) id: d40d8fc65b (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - とてもおもしろくてすいすい読めて読み応えがあります(^-^)/ 更新楽しみにしております(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)” (2022年4月2日 19時) (レス) @page22 id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ReG | 作成日時：2022年3月22日 15時
