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「ラーメン、ですか？」
きょとんとする私に彼らは頷いた。夕方に終わったものだからご飯を食べに行かないか、という誘いを受けたのだ。
ちなみに、及川さんと私の対決だが、勿論私の全勝だった。最後にフェルマーの最終定理を出された時は、「これは及川さんを勝たせる気がないな」と察してしまったくらいだ。普通の人でも分からない問題なのだから、及川さんが答えられなくても無理はなかった。
途中から大学でもやらないような専門的な問題ばかり出されて、いかに私が答えられるかを見られているようだった。しかも全部答えられてしまうのだから、及川さんもとうとう勝つことを諦めた。
「そ！神風ちゃんの分は奢るから！」
なので約束通り及川さんには私の下の名前は伝えていない。金田一くんと国見くんには色々お世話になったので伝えた。
「まじ？ゴチでーす」
「俺とんこつな」
「味噌」
「何でお前らの分も払う流れなの！？神風ちゃんだけ！」
私の分も払わなくていいのだが、とにかく彼らはそう言った。少し悩んだが、まあ特に問題もないだろうと承諾する。
唯一懸念要素があるとしたら、私はラーメンをお店で食べたことがないことだ。というか家でも二度しか食べたことがない。そして一玉も食べ切れるか分からない。私の胃は小さいのだ。
とりあえず先にそう伝えると、彼らは「マジで言ってんの？」というように私をじっと見つめて動かなくなってしまった。とても恥ずかしかったが、事実は事実なので甘んじて受け入れる。
「食べきれなかったら俺食うからいいぞ」
「い、いや、そんなこと」
「俺が！食う！」
「キモイぞ及川」
このやり取りが何回か続いて、「いいから行くぞ」という岩泉さんの声に背中を押されてお店まで歩くことになった。こうなったら逃げようが無いので、本当に申し訳ないがお言葉に甘えることにした。
今日は金田一くんと国見くんの二人はいない。あの頭脳対決の間に帰ったらしかった。携帯の方に「先に帰るぞ！」という件名のメールが届いていた。最後に何かあったら呼んでくれ、と付け足してあるところが彼らしかった。
お店につくとすっと私の隣を岩泉さんと及川さんが挟む。岩泉さんは及川さんの隣にいると殴りたくなるから、と言っていたので、仲介として私を中に入れたらしい。仲が良いんですね、と言ったらふいっとそっぽを向かれた。
「何にする？醤油？」
「とんこついいよ」
「味噌もうめえぞ」
「チャーシュー盛る？」
「え、ええと……」
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ReG(プロフ) - なこさん» 閲覧して頂きありがとうございます。今後も読んでくだされば幸いです。 (2022年4月18日 14時) (
レス) id: d40d8fc65b (このIDを非表示/違反報告)
なこ(プロフ) - とてもおもしろくてすいすい読めて読み応えがあります(^-^)/ 更新楽しみにしております(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)” (2022年4月2日 19時) (レス) @page22 id: 5054bb840e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ReG | 作成日時：2022年3月22日 15時
