轟とは ページ18
「蜜柑川A」
その名前を聞いた時、初めての印象は長い名前だなって事だ。ヒーローに向いてるとか、向いてないとかどうでもよかった。
たぶん、他の奴と区別はついてなかったと思う。
「轟くんの髪の毛ってサラサラしてる。勝己くんとは全然違うなぁ……」
ふと、顔を伏せてた時にそんな声がした。声だけでは誰かわからなかったし、その時は敬語を使ってなかったから尚更わからなかった。
ただ、髪を撫でてきた時聞こえたクスリという笑い声が、とても可愛かったんだ。
「おい!クソマヌケ!帰るぞ!」
「は、はい。申し訳ございません、下で待ってて頂ければよかったのに」
クソマヌケ、確か蜜柑川を爆豪がそう呼んでた。じゃあ、髪を撫でてたのは蜜柑川か。
「あ、もう少しだけお待ちを!」
そういうと、蜜柑川は自分の上着を伏せた俺の背にかけた。そして、『ごゆっくり』と声をかけると遠くなる足音が聞こえた。
「ッ!」
上着から香る何とも言えない良い匂いに、上着をかけてくれる優しさ、そしてタメ口の時と敬語の時のギャップに心揺られたのだ。
「A……」
誰もいなくなった教室で、俺の声がただ響く。
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うささん(プロフ) - クッキー大好き!さん» 返信遅れてすみません!これからも更新頑張ります (2019年8月28日 22時) (レス) id: bf4eafc009 (このIDを非表示/違反報告)
クッキー大好き! - やっと来たー!!楽しく見てました!!これからも更新してください!! (2019年8月20日 19時) (レス) id: dcaad7b3be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うささん | 作成日時:2019年8月17日 22時