あの海が見える場所 21

Yokohama 赤 ページ9

目を見て。



ほんの1メートルくらいの距離。



謝ってすむ問題ではないのは分かる。



けど、オレの前からおらへんようになった理由が解決したんやろ？



だから、また会ってくれてるんやろ？



一生かけて、償っていきたい。



神ちゃんの流した涙の分、、、。



オレが、でも、って言いかけたのに被せるように、強い口調で神ちゃんが言った。



「こんな風に謝って、シゲが辛そうな顔するんを見ることになるんやったら、もう会わへん。」



、、、って、、、。



目からは強い決意が見てとれる。



なんやねん、、、それ、、、。



そんなん言われたら、オレが取るべき道は一つやん、、、。



「わかった、、、2度と言わへん。約束する。」



神ちゃんの横を通り過ぎ、少し進む。



息を大きく吸う。



約束するから、、、神ちゃん。



よし。



「お〜い！


何弁当にする？」



振り返ると神ちゃんの目は真っ赤で、唇噛んで、、、それでも目はそらさない。



それが神ちゃんの決意、、、。



オレの隣まで来て、たくさん並んでる駅弁を見ながら、明るく言う。



「この蟹飯シリーズ以外。


どれにしようかな〜。」



って。

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