紅葉を纏う少女 (ページ21)

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紅葉が19枚ページ21

鬼道side

紅月は確かにボールをカットした。
だがあまりに速すぎてその動きが全く見えなかった。
それどころか消えたようにすら見えた。

これが｢紅の精霊｣の実力か。
1度も名前を聞いた事の無い選手だったが、これ程強かったとは･･･

しかし、今は試合に集中だ。

イオが染岡と土門のディフェンスをかわした。

本当に無いのか？
奴らに付け入る隙は･･･
まさか奴ら！

エイリア学園のパス回しを見て俺はある事に気付いた。

風丸｢あっ！｣

豪炎寺｢！｣

円堂｢あ！｣

俺はギグからカロンへのパスをカットした。

鬼道｢豪炎寺！！｣

豪炎寺にパスをだす。

円堂｢よし、フリーだ！｣

『ファイアトルネード！！！』

しかし豪炎寺のファイアトルネードは外れ、ゴールポストに当たった。

染岡｢ご、豪炎寺が･･･｣

目金｢ファイアトルネードを外すなんて･･･｣

みんな驚いた様子だ。
何せあの豪炎寺がシュートを外したんだ。
俺だって驚いている。

そして、やはり思った通りだ。

鬼道｢次に俺がとったら上がってくれ｣

風丸｢えっ｣

風丸に指示を出した後、他の奴らにもそれをしに行く。

イオがグリンゴに、グリンゴが再びイオに、それからガニメデにボールが繋がれた。

鬼道｢来た！｣

そしてガニメデがパンドラにパスをだした時、俺はボールを取った。

鬼道｢行けー！豪炎寺、風丸！！｣

2人は空へ飛び上がる。が＿＿＿＿＿

『炎の風見鶏！！！』

円堂｢えっ！！｣

炎の鳥はゴールの真上を通り過ぎ、点を取ることは出来なかった。

土門｢そんな事ってあるのかよ･･･豪炎寺が、二回も外すなんて･･･｣

ここで前半終了のホイッスルが鳴った。