名を付けるならなんと呼ぶ【ONEPIECE】 (ページ23)

今日:4 hit、昨日:50 hit、合計:60,914 hit

．ページ23

＿＿＿＿…

お互いに自己紹介をした。
それはつまり、まァある程度の手の内を明かせるレベルには警戒を解かれたということだろう。

「何故俺の事が分かった。」

「多分、あなたと同じ簡単な推理ですよ。」

簡素な返事は、不思議と嫌味に感じさせない。
少女は相変わらず平然としていて、得意そうにしている訳でも、してやったという感じもない。

ローが何も話さないのを追求と受け取ったのか、少女が続ける。

「手当の仕方。宿の状態。傷を見る事が出来たのはほんの一瞬の筈なのに、どんな傷か正確過ぎるほどに把握してた。
こんな辺鄙な島で能力者を見て『化け物』だと大騒ぎしないってことは、少なからず悪魔の実の存在を知ってる。
それに、“体内に残弾が無い”と言い切った。
貴方みたいに聡明な方が、確定して居ない事象を言い切る事はなさそうだったから、それなら一瞬で“私の中を正確に観る”ことが出来たのかなと。」

淡々と語った後、「6割は確信、残りの4割はただの予想ですけどね」と言う。
それでもそこまで予測することが出来れば充分すぎる洞察力だ。しかも結局、ほぼ正解に近い答えを導き出している。

「テメェ、まさかそんな見た目してるが能力で不老になってるだけ、なんて事はねぇだろうな。」

「真逆。吸血鬼のイメージに不老不死はありますが、私の能力にそんな力は無いですよ。……体格のせいか実年齢より幼く見られる方が多いですが……もう立派なレディです」