放浪少女は今日も自由に海をいく【ONEPIECE】 (ページ20)

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俺の手元にあった症例報告についてまとめてある学術書類にさらりと目を通して興味無さげに呟く。内蔵損傷部等の写真も幾つか載ったそれは、一般人からしたら直接的すぎる表現が多い物だろうが、なんてことなくAは平然としている。
可愛げは無いが、まぁ、こいつも一応カタギじゃない上、手術にも頻繁に立ち会わせているのだから、これくらいで眉を顰められる方が困る。

「ローなら開腹する前に回結腸動脈の断裂も見つけられるから先にこっちから処置出来るし、弾丸の摘出をしながら回盲部切除も出来るでしょ」

「まぁな」

「ほんと、能力の真髄って感じ。」

「お褒めに預かり光栄だな」

言いながら卓上に置いてあったマグカップを手に取ろうとしたら、ひょいとそれを奪われ「ローはこっち」とAが持っているコップを掴まされた。
中身を除くと、真っ白な液体。取っ手がじわりと熱を持っている。ホットミルク、らしい。

能力で入れ替えることも出来たが、大人しくそれを口に含む。柔らかい甘さにどこか懐かしさを感じるのは、この味がもうずっと昔から変わっていないから。ほんの少しだけまろやかさを加える程度に蜂蜜が入ったこれは、昔からAが、眠れない夜によく作ってくれた。

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嫌いな味が酸味系なら、
甘味系は嫌いじゃないと
いいなっていう妄想