【ONEPIECE】吸血鬼は死の外科医に拾われる【リメイク前版】 (ページ9)

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既に興味を失っていた目の前の攻防戦に再び興味が沸いた。どうなるだろうか、そう思って見下ろしている。と、

フード野郎が何か刃物のようなものを素早く海賊に向けて放った。
既に1人行動不能になっている3人組の海賊は、その追撃に慌てて大声を出しながら逃げていく。

そのまま追って仕留めるかと思われたが、フード野郎は手負いの海賊共を追うこともなく、ゆっくりと歩き始めた。何かを探しているのか。どこかに行こうとしているのか。よく分からないが、暫く歩いた後、ぐらりとその細い体が揺れて。
近くの壁にもたれ、ずるずると落ちていく。

……さっきの銃弾が致命傷だったか。

せっかくここから面白い展開になることを期待したのに。

つまらねぇな、と息を吐く。
その場を直ぐに去ろうとしたが、フード野郎が何者だったのか少しだけ気になった。

あの速さ、あの動き。かなりの……いや、相当な手練だと感じた。それに、この暗闇の中、あの一瞬で正確に健を切るなんて芸当、普通ならばできるだろうか？

ソイツがどこの誰なのか、せっかくなら死んだ面を拝んでやろうかと、フード野郎に近づく。と。