【ONEPIECE】吸血鬼は死の外科医に拾われる【リメイク前版】 (ページ8)

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……あれは一般人なんかじゃねぇな。

憂いは杞憂に終わった。
一般人じゃないなら手出しは無用だ。しかも、あの様子を見るに、複数人相手とはいえ確実にフード野郎の方がかなりの上手だろう。

……どうせつまらねぇ小競り合いの末の喧嘩か…賞金稼ぎだろうな。と辺りをつけ、それならばと去ろうとした。

その時。

「……なにしてるの？」

その場に似つかわない、幼い声がして。同時に銃声がまたパァン、パァン、と響いた。
ハッと其方を見やると、フード野郎の後ろの路地から、寝間着を着た子供が、ひょこりと出てきたのだ。

なんでこんなところに。
それより不味い。その位置は。

俺の能力じゃ間に合わない。絶対に子供に当たる。そう確信した。だが、

「っ！ぐ、！」

聞こえたのは短い呻き声。そして、フード野郎が狼狽える。
その様子を目にした子供は大きな悲鳴を上げて逃げて行った。どうやら子供には当たらなかったらしい。

でも、何故。

先程見せたあのフード野郎の動きならば、あんな単純に放たれた弾を避けるのは簡単だった筈だ。それにむしろ、あれは、

子供に当たらないように庇った……？