. ページ4
『投稿したのは、私です』
その言葉で先程まで騒がしかった教室が嘘のように静まり返り
みんなが私に視線を集める
私は震える手がバレないように
キツく両手を握りしめた
柊「Aがあの投稿をしたのか？」
『……はい』
柊「景山とあれだけ仲が良かったお前がか」
『いろいろあるんですよ』
柊「それに
問題の投稿がされたとき
お前は入院してただろ」
『投稿なんて入院してても出来ますよね
とにかく
私がやったんです』
柊「……なら、パスワードは？」
『え……』
柊「SNSに登録したパスワードだよ
それがなきゃアクセスできない
お前が投稿者本人だって言うなら
パスワード知ってるはずだろ」
『それは…』
どうしよう、そこまで考えてはいなかった
適当に香帆が使いそうなパスワードを言えばいいのだろうか
いや
もしそれが間違っていたときに言い逃れが出来そうにない
思考を巡らせて黙り込んでいる私を見て
先生は怒っているのか悲しんでいるのか
よくわからない表情をした
柊「手が震えるほど怖いなら
そんな嘘で自分を犠牲にしようとするな」
『…… 』
どうやら最初から先生は私の手の震えに気づいていたらしい
コレにどう返すかを考えていると
今まで静かだった香帆が嘲笑うかのように言った
宇佐美「バっカみたい
なんでそんな嘘つくの？
みんなを助けるため？
だから自分が犠牲になるって？
ﾊﾊﾊｯ！
……笑わせんなよ」
茅野「宇佐美さん…」
宇佐美「私だよ
私が "やり逃げX" で〜す
……パスワードは "kaho11815"」
先生は香帆に言われた通りに携帯を操作すると
ログイン状態になった画面を満面の笑みでコチラに見せた
柊「ピンポ〜ン！ アクセス成功だ
よかったなあ！
今日君たちの中から死人は出ない！」
そう言って手を叩く先生を前に
みんなは唖然とするばかりだった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 387人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めぐちゃん - 私は３６才です (2020年1月3日 21時) (携帯から) (
レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - めぐちゃんさん» ありがとうございます、励みになります！私は17歳ですよ。 (2020年1月3日 21時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - 佐藤。さん» 私は佐藤さんの作品を毎日楽しみに見ています佐藤さんは歳は何歳ですか教えて欲しいです (2020年1月3日 15時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - アオイさん» 身に余るお言葉です…！ありがとうございます！ (2020年1月3日 10時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - めぐちゃんさん» あけましておめでとうございます！頑張ります！ (2020年1月3日 10時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐藤。 | 作成日時：2019年11月30日 3時
