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* ページ15
共にと言うワードが特別な彼女にとって必要ならば。
望まれるだけの愛情は全て注ぎたいと思う。寄りかかった小さな身体を無条件で抱きしめたくなるくらいには、そう感じていた。
他の人では満足出来ないくらいに。なんならいっそ外の世界を知り尽くさないままで。
「なら、はい。お腹減ったでしょ?」
「神〜!」
「早く食べちゃいなさーい」
こんなに幸せなのはなるせちゃんがいるからだよ。なんて夜の寂しさに負けたハニーが語り出す。一人の夜を飲み込んでしまうほど怖いものはないから。
「ちゃんと、すき?」
「好きだよ。ハニー」
ハニーは。…ちゃんとオレのこと、好きでいてくれる?
「ありがとう。ダーリン」
合言葉のように組み合わせるその言葉が嬉しくて、一生この子にしか呼ばれないのだと思うと第二の名前のような価値観が産まれてくる。
「もっと好きになってね」
それこそ、わたしくらいに。なんてグラムで測ればオレの方が重い愛に気づいていないのか。今日も彼女は灰色で。
「早く、幸せにさせたい」
頑張るハニーのおでこにキスを落として、ピンクを注ぐ。
今はまだ幸せが足りないピンクグレージュ。
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