1私の居場所 ページ1
「A!!急げよ
そう言って、誰かが私の頭を叩いて走り抜けていった。きっと副料理長のジェイドだろう。
午後3時ちょうど。空は雲ひとつなく風も無し。波も静か。何百人もの洗濯物が静かに揺れている。
普通ならのんびり用意を始める頃なのに、今日は特別に忙しい日になる。なんたってこの海一二を争う大喰いのエース率いる、食べるの大好き一番隊が半月の任務から今夜、引き上げてくるのだ。
何なら数日前から仕込みで寝不足なくらいのまさにお祭り騒ぎ。
ぽやぽやする気を起こしあくびを噛み締める。グッと伸びをすれば頭上からクツクツと堪えるような笑い声が降ってきた。
『またマルコ!そうやっていつも私の寝起き見て笑うのいい加減やめて!』
「はは、悪いねい!末っ子はいつまでも世話が焼けるからよい。ほら顔洗って厨房だい、」
長身にすらりとした体。独特の言葉使いも優しくて。ふわふわの金髪に眠そうな青い眼。絵にかいたように鍛え上げられた肉体はそれはそれは世の女たちを虜にするようで‥
今も数人のナースの目がハートになってこちらを伺っている。そんな視線にため息をつき、まだ眠い目をこすり座ったAを後ろから包み込む。
『もう!起きたから!そうやっていつまでも子供扱いしないでよね!』
もう!馬鹿マルコ!そう言って船の手すりにくくりつけたエプロンを着けて慌てて駆けてゆく姿にもう一度、大きなため息をついた。
お前を子供扱いした事なんざ、もう何年も無いってんだ。
いい加減気が付けよい‥鈍感娘。
ガチャリ、物騒なその鉄の扉を踏ん張って開ければそこは戦場。
【もっと斧みたいなやつ出せ!】
【早く絞めちまえ!鮮度が落ちる!】
【血ィ抜いてからじゃねぇと話になんねぇ!】
【てめぇまた皿割りやがったな!】
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(あらら、隊長さんは苦戦してるようね‥)
(Aを落とせる男なんてこの海には親父以外居ないんじゃない?)
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嫁子ちゃん。(プロフ) - 読者の皆様!こんにちは(^^)新しいアカウントになりました!末っ子ちゃん更新してますので、私に飛んで楽しんで戴けたら幸いです‥(*^^*) (2021年4月30日 9時) (レス) id: 8e3cf6a3ac (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - マリンさん» 本当ですか?!嬉しい‥( 。゚Д゚。)私も書きながら悶絶しております‥wちびマルコ。マリンさまの為に書きますよ!アカウント変わりましたが続編作りましたのでまた絡みに来てください! (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - 蒼鳥さん» 毎回だなんて‥泣ける嬉しい(ToT)ありがとうございます‥!アカウント変わりましたが続編‥書きました!是非ともまた感想教えてください( o´ェ`o) (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(aug)(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!楽しみにしてもらえて光栄です‥!続編、アカウント変わりましたが作りました。良かったら遊びに来てくださいね(^-^)/ (2021年4月12日 13時) (レス) id: b51500dff7 (このIDを非表示/違反報告)
マリン - 二人がくっついて叫んでました(笑)ちびマルコ….!みたいです! (2021年4月11日 19時) (レス) id: 6f6628a406 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:嫁子ちゃん。 x他1人 | 作者ホームページ:https://Twitter.com/yomeko_zzz
作成日時:2021年3月24日 17時