反社とJK【灰谷蘭】

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｢ランにぃ？｣








私の声にパッと手を離すランにぃ。


寝るか、って、頭を撫でる。








｢･･･まだ眠くない｣





｢とりあえずおいで｣








今日のランにぃは一段と優しくて甘い。


布団の中、眠くないと伝えたからか電気は消さない。




そう、ここ、私の今までの人生の中で1番、安心できる場所。








｢ランにぃの手冷たあい｣





｢お前はあったけー｣





｢お風呂で温まったからね｣





｢明日学校ねぇよな｣





｢うん？｣





｢お家デートすっかぁ｣





｢え、ランにぃと？｣








なんか文句あんのか？って、威圧的に笑うランにぃに違う違うって吹き出しちゃう。




文句どころか、朝になってもこの家を出なくていいの、すっごく嬉しいよ。

思って、にっこり笑う。









｢ランにぃからお家デートって言葉が出ると思わなくて｣





｢すんの？しねぇの？｣








するよなぁ？って分かりきってるような笑顔。


しないわけないって顔が、私にどれだけ好かれてるか自覚してるみたい。








｢する！｣





｢じゃあ早く寝るぞー｣








言いながら、ランにぃは布団ごとガバッと私に抱きつく。



2人して、キャーキャー言って、ちょっと暴れれば簡単に疲れちゃう。







｢楽しいね！｣





｢はよ寝ろー？｣





｢ずっとこんなに楽しいなら、寝なくてもいいよ！｣





｢子供は寝る時間｣










ほれほれって、電気を消す。





明日はランにぃとお家デート。


わくわくしてる。







寝て、起きるのが楽しみだと思ったのは、初めてだ。












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