私の幸せ[銀魂‐坂田銀時]

5.嫉妬 ページ5

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｢Aはさぁ、なーんかあのチンピラ警察に優しいよなぁ｣


｢そう？｣



特売特売、と野菜やお肉を見て

冷蔵庫に足りてなかったであろうものを探す。


酢昆布といちご牛乳でしょ、新八くんは何がいいかな、と考えていたところ

銀時の拗ねたような声音が耳に届いた。


チンピラ警察っていうのは、もちろん真選組のことだろう。


なんの話しだと思って銀時を見れば、思った通り拗ねた顔。


ここにもいた、子供みたいな人。


もうすぐ30だって言うのに、沖田くんみたいなことして。


そんな可愛い恋人の姿に、いつの間にか口角が上がっていた。



｢何笑ってんだ、俺ァ別に嫉妬なんかしてねぇかんな｣


｢ふふ、嫉妬してたの？｣


｢だからぁ、俺ァな、そのな？｣



あのそのと言葉を繋いで焦る銀時。


付き合った当初は、私ばかりが嫉妬するもんだと思っていたのに。

愛されてる、そう実感する。



｢私は銀時が1番だよ、ほら、レジ行こ｣



新八くんは余計なもの買うより

特売で出来るだけ安く買っていった方が喜ぶか、


そんな私の判断で、そのままレジに向かった。


少し顔が赤くなっている銀時が可愛くて

私の言葉が嬉しかったんだな、とこっそり笑った。


昔は恥ずかしくて手なんか繋げなかったのに

今は自分から銀時の手を握って


自分よりもよっぽど大きなその手に包まれる。


そんな幸せを今日も当たり前のように受け取って


私は、それを当たり前にして、


今日も銀時のそばで笑っていた。





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