14.頼むから ページ14
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Aが寝て、銀時はやっとの事で髪を乾かし終える。
一息着けば、Aは銀時の膝の上。
これだけ小さいわけだから、重さもないが
これをベッドの上に連れていくのかと銀時は天井を仰いだ。
と、その時、瞬時に感じた殺気にAを庇うように身構え、
「んだよ、ヅラかよ」
緊張を解く。
が、安心する訳にも行かず、
どう見ても今の銀時とAの状況を見て桂が怒りに震えているのは誰でも分かる。
銀時は、面倒事にならないよう、ヘラヘラと笑って見せるが
桂にはそれもきかず。
なんだよ、やっぱりラブラブじゃねぇかよ、なんて心の中で文句を言うも完全に敵に向けるような殺気に銀時は内心焦る。
「・・・んん、なに、誰の殺気よこれ・・・」
「お、おぉ、Aおはよ!ほれ、お、おれもう行くかんな!」
さすが、松陽のさっきに慣れているだけあるA。
殺気で目も覚めるが、敵意のある殺気ではないと感じたらしい。
「ん、銀時帰っちゃうの?雨は・・・て、こたろ?」
「帰ったぞ。お前は俺の帰りなぞ期待していなかったようだがな」
「は・・・はぁ?!」
怒りに震えた桂と、言われたことが理解できないA、
今すぐこの場から逃げ出したい銀時。
「頼むから、俺が帰ってからしてくれ。頼むから。
俺をおめぇらの喧嘩に巻き込むな、頼む」
「元はと言えば銀時!お前さんがAをいつまでも狙ってるからだなぁ!」
「ねらっってねぇよっ!俺がいつこのちゃらんぽらんを好きになったってんだ!あぁ?!」
「同じ部屋で眠れば襲うくらいには好きだろう!」
「ぐっ・・・」
「元はと言えばって!小太郎が浮気したんじゃん!
銀時は何も悪くないよ!今の反応は気持ち悪かったけど!」
「俺がいつ浮気をしたって言うんだ」
「今!!!」
「今してたのはお前だろう!」
「・・・頼むから帰らせてぇ?」
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RIO - 続きが読みたいです!!! (2022年3月14日 2時) (レス) @page21 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2021年9月1日 0時