［歌い手］推しは兄でした。

番外編、買出し組 ページ38

買出し組、天月さん、坂田さん、事務員Gさんと私は、早速車に乗り込み、ふもとの街へと向かった。車内では事務員Gさんと仲良くなれた。事務員Gさんは料理がすごく上手なので、色々、参考になった。

「じゃあ、坂田くんと天月くんは明日のBBQ用のお肉とかお願い。僕らは今日明日のご飯用の食材探しね？」

Gさんと広いスーパー内を歩く。
「クトルちゃん、高校生だっけ？」
「はい、高一ですよ」
「そっか、彼氏とかいるの？」
「いませんよー、告白は良くされますけど」
「凄い！僕なんて告白されたことすらないからなぁ」
「あはは、お兄も学生の頃は凄かったですよ」
「そらるくんねー、モテそうだもんね。2月はおやつに困らなかったでしょ」
「ですよ。毎日チョコ食べてました！まぁ、僕もお兄も甘いものは好きなんで、苦痛では無かったですけど」
「部活とか入ってるの？」
「帰宅部ですよ」
「そっか、中学の時も帰宅部？」
「あー、中学の時はあんまり学校に行けてなくて」
「そっか、ごめん。高校は楽しい？」
「今のとこはそれなりに」
「良かった！あ、そうだ！ラァイン交換しよ」
「いいですよ！仕事用垢とか作ってないんで本垢ですけど」
Gさんは、中学にあまり出ていないことについてなにもいわなかった。病気の事、何時言おうか。みんなにも何かある前に伝えなきゃ、な。
私の病名を。

また、嫌われ者になっちゃうかな？

居心地のいいところ、出たくない。例えそれが仮初のものだとしても・・・。

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