14話 ページ33
須美「分からない…でも今は神樹様を御守りしないと…!私達の世界がなくなる!」
真っ直ぐ見詰め、わっしーはそう答えた
確かにこの戦い方には不審な点が幾つもある
でも、それを今ここで考える事は敵に隙を与える事に繋がる
そうなれば最悪、全滅になりかねない
園子「そ、そうだね」
曖昧に頷き、わっしーと同じ方向を見るのを横目で静かに見守る
やっぱり園子も気付いていたのか…
閉じていた目を開くと、また懲りずに巨大な火球を作り出しているバーテックスの姿が目に映る
−−
須美side
園子「さっきの攻撃…」
須美「…やらせない!」
怒気の含んだ声色でそう言うと自身の銃で同じ球を作り、ほぼ同時に放った
もう誰も…!
銀やそのっち、ふたっちと過ごした日々が頭の中を駆け巡る
ドーン!
双方の球がぶつかり合った衝撃で物凄い爆風が吹き荒れるも、力が互角だったのか相討ちになり消滅してしまう
それで力尽きたのだろう
身体中に力が入らずフラッと立ち眩みを催した
そんな身体を咄嗟に支えて、心配そうに私を呼ぶ2人に微笑み掛ける
須美「そのっち、ふたっち、…あとはお願い。彼奴等を止めて…」
園子「うん!」
双葉・園子『「任せてわっしー!」』
そう言って、そのっちとふたっちが私に「大丈夫だよ」とでも言うように頷いた
巨大浮遊砲台から勢い良く羽ばたいたそのっちとふたっちを見送り、落ちていく景色の中、ゆっくりと"満開"が解けていった
そのっち、ふたっち…
双葉・園子『「満開!!」』
_あとはお願いね…
−−
−−−
園子「退いてー!」
迫り来るバーテックス達を凪ぎ払い、そのまま奥に構えている王様気取りのバーテックスに突っ込む
双葉『良い御身分ね…』
双葉・園子『「ここから…出ていけー!!」』
ズルズルと地面に引き摺られ、神樹様からの距離が開いた
以外と呆気なく撃退する事が出来た
園子「何、あれ…?」
ほっと息を吐いていると、隣から園子の戸惑った声が耳に届く
双葉『どうしたの?』
そう問いながら、園子の見ている方に目を向けると逆三角錐の個体が壁の奥に吸い込まれるよ
うにして消えていった
あれって、王様擬きのバーテックスの核(?)だよね…
双葉『逃がさない…』
園子「お姉ちゃん待って…っ!」
急激な痛みを感じて反射的に力を緩めると"満開"が解けてしまった
うっ、苦しい…
心臓を…鷲掴みに…されている、みたい…
園子「一瞬、心臓が止まったかと思った…」
ラッキーカラー
あずきいろ
今日の勇者キャラは?
乃木 園子(小)
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作者名:しーちゃん | 作成日時:2020年6月11日 20時