乃木双葉は勇者であるｰｰ鷲尾須美の章･弐ｰｰ (ページ29)

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10話ページ29

須美「バックアップは任せて！」

園子「フォワードは最強無敵の乃木姉妹にお任せあれ～」

双葉『2人共、お役目を果たしましょう！』

わっしーの声を号令に、一斉に敵陣へ乗り込んで行った

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須美side

大きな水飛沫を上げて樹海の中を泳ぐバーテックスに標準を合わせ、引き金を引く

ﾊﾟｼｭｰﾝ

ﾊﾟｼｭｰﾝ

1発目を胴に命中させ、間髪入れず2発目も放ち頭部に命中させると、バランスを崩したのかバシャーンと音を立てて半身を水に浸からせた

園子「やーあっ！」

その隙を付いて、そのっちがバーテックスの頭上から槍を伸ばし突き刺す

これなら…！

前回の荒れた戦いよりは安定して戦えるわ

そう思った束の間

双葉『園子！避けて！！』

ふたっちの焦った叫び声が聞こえた直後の事だった

そのっちに向けて電撃が落とされてしまい、甲高い悲鳴が耳をつんざいた

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園子「ビリビリ来た～。ありがとうセバスチャン」

精霊のお陰もあり何とか大事に至らなかったが、私の不甲斐なさで園子に申し訳ない事をしたと罪悪感が湧く

安堵に浸かっていると、倒した筈のバーテックスが得体の知れない黒煙を撒き散らし視界が一気に悪くなった

双葉『何これ？何も見えない…』

間一髪の所で防御壁が張られ、精霊を中心に黒煙を弾いてくれているが、いつまで持つか定かではない

須美「不味い…まさか！」

わっしーが何かを察したかのようにポツリと声を漏らした瞬間、黒煙と電撃で大爆発を起こし樹海全体が炎の海と化した

衝撃が加わり悲鳴が響くのと同時に、各々の満開ゲージが着々と貯まっていく

須美「これが、勇者の新しい力…」

園子「来た来た来た～！」

興奮気味に言う園子の気持ちも分からなくはない

安芸先生に口頭で説明されたが、まだ導入されて間もない新システムを試すのはどうしても不安より興奮の方が勝ってしまう

物は試しだ

どのような力が得られるのかこの際知っておいて損はないだろう

双葉『…準備は良い？行くよ！』

『｢｢満開っ！！｣｣』

各々の精霊をモチーフにした巨大な船のような乗り物が現れ搭乗する

わっしーは左右4丁ずつ、計8丁の銃が装備されており、園子もわっしーと同じ枚数の槍の穂が装備されてある

私のは御札を型どった物が2人と同じ様に装備されていた

その中で、特に園子のは槍の穂が櫂の役割を担っているように見えてしまうのは許して欲しい

＿＿さぁ、お手並み拝見といきましょうか？