イケボの彼はドSだったらしい。【川村壱馬】番外編 (ページ10)

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☆なんでもいいから傍にいさせてページ10

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玲「俺が拾うからどいて」

『玲、於…』

こいつはそう声をかけると立ち上がって。

Aの代わりに俺が残りの小銭を全部拾って、手を出した。

玲「拾ってくれてありがとうございます」

園「あ、いいえ…」

玲「行こ」

早くこの場からAを連れ出したかった俺は、Aの手を握って歩き出した。

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『ちょ、ちょっと玲於早いっ…』

メイクルームに向かう廊下の真ん中で立ち止まって。

Aの顔を見ると

今まで胸の中に留めていた全ての思いがこの瞬間、溢れ出した。

玲「…俺あの時言ったじゃん」

『…え？』

玲「俺が壱馬のかわりになるって」

…最低なことをしてるという罪悪感よりも

俺が壱馬のかわりになれたらそれでいいから、

それしかもう、思えないから

『玲於…』

玲「…俺じゃだめなの」

俺を選んで、…

『…私は、壱馬くんが好き』

…っなんでだよ

玲「……っ」

『元は私のせいなの。
壱馬くんとの関係が崩れちゃったのも、全部…』

玲「でも壱馬あいつとすげえ仲良さそうだったじゃん…っ
A嫌じゃねぇのかよ？」

『…壱馬くんも同じ気持ちだった。
あれは私への罰だよ』

『だからごめん…
玲於とは友達でいたい』

…友達、か、

またふりだしか

玲「…だよな、笑ごめん今の忘れて笑」

『…玲於』

玲「…ほら戻るぞ。もう指切んなよな笑」

『…うん』

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だったらもう、友達でも何でもいい

何でもいいから…

俺は傍で、一番近くで

Aを支える、笑顔に出来る存在になりたい

でもAを泣かせることが続いたら

…俺容赦なく奪うから

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