結婚してみた【浦島坂田船】

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「え…。どうしたん、急に…」




突然の大声に、近くにいたセンラさんと抱き合っている夫。




「今回のドッキリ、提案したのだれだ」




「A、です…」




「そうだね。なんか思うことない？」




「え、なんか珍しいな、とは思ったけど…」




悟りのいい周りの一部は察し始めたようだ。でも、鈍感な旦那様はちっとも。




「実は、これは逆ドッキリです!!実はわたし、本当に妊娠しています!!現在2ヶ月!!」




そう言って、指を2本突き出した。




そう、なんとこれは、私が坂田くんへ仕掛けた逆ドッキリ。




この場で妊娠を知っているのは私だけ。




他の皆さんはいい意味で知らぬ間に協力者になってもらっていたのだ。




「え、え、ホンマ!?」




私の顔をお腹を見比べる。




「この母子手帳、友達のじゃなく、私のです!!エコーも」




「ホンマ…!?」




「お前、抱きつく相手間違っとるやろ!!俺やなくて、Aちゃん抱っこしてこいや!!」




そういって、センラさんに引き剥がされ、行き場のなくなった夫に対し、手を広げて、おいで。と合図。




「うわぁぁぁあ!!なきそう!!やばい、なきそう…」





そう言って、勢い良く抱きついてきた。





「いや、おまっ、ホンマに泣いとるやん!!」




「だって〜、お前らもできたらわかるわ!!」




「家族“4人”で仲良くやっていこうね!!」




「うん…。ん？4人？」




「双子ちゃんです」




「んえぇ!?」





これから、我が家はますますにぎやかになる予感。

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