拝啓ブライズメイドの君へ【センラ】

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「背が低いってなると、やっぱりプリンセスラインだとか、Aライン辺りが無難ですかね」




そうしてざっとその辺りのドレスを見せる。




「でも最近では、背が低くても、マーメイドドレス選ぶ方も増えてますし、ボリュームが抑えめなドレスも人気ですね」




『これ、気になります』




「じゃあ、着てみましょうか。」




そんな風に何度も着ては話し、着ては話しを繰り返し、具体的な構図を作り上げていく。




ここまで来るのは予想外だったけど、案外仕事はいつも通りで安心。




どうやら新婦さんは、Aラインがお気に入りの様子。




今日で決まることはほぼないから、次は来てくれると私の健康は守られるんだけどな…。




また来るとしても、Aラインに絞れるだけでだいぶ助かる。




でも今日はカラードレスは持ってきていないので、次に持ってきてなんて言われたらどうしよう。なんて内心ビビりながら話を進める。




「これ、好きだなぁ。やっぱり」




二番目に着た、レースと刺繍で上品に飾られたドレスが彼女のハートを射止めたらしい。




「まだ一度で決めてしまわなくて大丈夫ですからね。何回も何回も着て選んでください」




そう言いながら、お店のこれに似たパターンのドレスを脳内で検索する。




「確かにそうですね。次はいつ伺いましょう？」




次は来てくれるのか!!飛び上がりそうになりながら、きっと私は満面の笑みだっただろう。




「いや、次も来ていただくよ。そうしないと私がドレスを見れん」




一気にどん底。




次は絶対嶋坂を連れてこよう。そう決心した瞬間だった。

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