拝啓ブライズメイドの君へ【センラ】

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「じゃあ、聞くわ。俺のこと好き？」




「す、きじゃない！」




いきなりのことに動揺し、目を逸らす。




「あ…」





こればっかりは認めざるを得ない。





指摘されたばかりの私の嘘つく時の癖。





今、思いっきり目を逸らした私。





「ふーん、便利やな、その癖」





くそ、面倒な事になった。





面と向かって彼に向き合う勇気は今の私にはない。





どうにか覗き込んでこようとする彼をあっちを向きそっちを向きして、回避する。





「頑固」





「最初からわかってたでしょ」





「まだ、目合わせてくれへんの？いい加減にせんと、強行手段行使するぞ」





「この場所でできるもんならやってみろ」





「う…。やりづら…」





そう、忘れちゃいけないのは今居るのは葬式場ってこと。





「ねえ、ホンマになんもせんからちゃんと座って俺の話聞いてや」





珍しく真面目くさった声色で、懇願するから、ついつい応じてしまう。





そうして向き合った私たち。





「うわ、案外照れるな、これ」





「照れるような話ししてないでしょ」





数秒黙り込んだのち、大きく息を吸ったかと思うと、はっきりした口調で彼はこう言った。





「不謹慎ってことはわかってます。でも言わせてください。Aさん、俺と、結婚してください」

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