落ちて、先輩

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『えへへ、夏休みあけたらみんなに自慢するんだぁ〜。自慢の彼氏ですって』

「僕も自慢する。可愛くて世界一の彼女ですって」

他人から見たらバカップルだのすぐ別れるだの言われるだろうけどバカップルでいいし別れないし

「Aさん」

『はい』

「死ぬまで一緒だよ？」

『一緒のお墓にはいるんだもんね』

「ふふふ、僕は独占欲の塊なので。1度捕まえたら離さないから」

『のぞむところです！』

にぃ〜っと笑った先輩を照らすように花火があがった。

『あー、なんかあっという間だったな』

「そういえば…付き合い始めたから泊まりに行くのも普通だよな？」

『んぇ！？と、泊まりですか…親がいない時ならいいけど』

「そんな日ある？」

『私一人っ子だし家に1人が多いよ』

わたるくん来てくれるなら…嬉しいけど
そんなこと言われたら行くしかない。

「じゃあ行く。今からでも行ける」

『今はさすがに両親どっちもいるよ？』

いたって構わないけど。
まぁ急に言っても迷惑だろうし今回はやめておく。

『わたるくん、敬語外れると全く喋り方違うんだね。驚いた』

「別に？そんな変わってないと思うけど」

『えー、変わってる…！なんか敬語外れるとキツイ感じします…』

「なんで先輩が敬語なんですか」

『うん、そっちの方がしっくりくるわ』

話が盛り上がりすぎてAさんの家の前でも結構おしゃべりしてしまった。

「じゃあ、そろそろ帰りますね」

『わ、わたるくん！…そ、その……ちゅーしたい』

しばらく固まってしまった。
え、Aさんから誘ってきた…？

もちろんしますよ

ちゅ、と音を立てて唇にキスを落とすと恥ずかしそうな嬉しそうな顔をして微笑まれた

『おやすみ』

「おやすみ」

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