58話 ページ9
しばらくの間は大勢の幹部でわちゃわちゃとしていた医務室だけど、みんな今は仕事をするためにバイバイと出て行った。
残ったのは、なかむ様に仕事を強奪されたスマイル様、もとからここが主な仕事場の、きんとき様とペ神さん。
医務室は天井から吊るされたカーテンでブースが区切られていて、そのきんとき様とペ神さんは、今はカーテンの向こう、ここのようにベッドが並んでない、診察室ブースで仕事中。
……と、そしてもう一人。
「……ん゛ッ、頭、痛い」
「…うーん喉は腫れてないし、鼻水も出てないけど、風邪だろうね」
「いたぃ」
うめくような声を発しているのは、ぺいんとさん。
私のお見舞いにきたときに、だんだん顔色が悪くなったと思ったら、急に頭が痛いと涙目でうずくまってしまったのだ。
さっきからペ神さんにこめかみでも押されているのか、あ、それ痛い！やめて⁉︎なんて声が聞こえる。
「うん、多分、風邪だと思う。ただ、一般的な風邪の症状が見られないから、一応治るまで安静に。今日はとりあえず、ベッドブースに入院でお願いします」
「…はい…」
しゅんとした声。
シャァっとカーテンの隅が開いて、ペ神さんに誘われたぺいんとさんが現れた。
「お隣失礼します…」
こめかみを抑えながら辛そうに横になるぺいんとさん。
『大丈夫ですか？』
「なんとか…耐えてます」
「ぺいんとさん、痛み止めです。飲んでください」
きんとき様が水の入ったコップと錠剤一粒を手渡すと、ぺいんとさんはそれを素早く胃に流し込む。
「ありがとうございます…」
「お大事に」
きんとき様が出て行って、ベッドブースには私とスマイル様、ぺいんとさんの三人になった。
スマイル様は辛そうなぺいんとさんに布団をかけてあげている。
「ゔぁー…ガンガンするズキズキするぅ…」
『えと…私たちが声を出すと頭に響きますか？それとも、会話をして気を紛らわせた方がいいですか？』
「…話してたいかなぁ…大声は頭響くけど、二人は配慮してくれそうだし」
辛そうながらもそう言って笑顔を見せたぺいんとさんに、スマイル様が小さく声を発した。
「じゃあ…きいていいですか」
なぁにー？とぺいんとさんが言うと、スマイル様はやや躊躇ってから、きいた。
「日常国の皆さんのこと、どう思ってるのかなって。俺らもですけど、凄く仲間想いですよね」
____________
ちょっと日常組のターン挟みます(もちろんAとスマイルも出てくる)
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らーて - 初コメ失礼します。こんな素敵な作品が読めて僕は幸せです！。続き楽しみにしています。更新頑張ってください。 (2022年8月10日 15時) (
レス) id: 50b204a28c (このIDを非表示/違反報告)
涼夏人 - 失礼します。初コメです。この作品、神！神作！続き楽しみにしています。頑張ってください！ (2022年8月8日 16時) (レス) @page31 id: 8404a67f98 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - おかえりなさい！！自分もめっちゃ低くてやばかったです！ゆっくり待ってます！頑張ってください (2022年6月29日 14時) (レス) @page7 id: d3fac2225a (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - おかえりなさい！！僕の方がテストやばかったので安心してください…☆ゆっくりで大丈夫なので！！更新待ってます！、 (2022年6月28日 22時) (レス) @page7 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - おかえりなさい！お話はゆっくりで良いのですのよ！おかえりなさい(о´∀`о) (2022年6月28日 19時) (レス) @page7 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年6月12日 11時
