72話 ページ23
スマイルside
「さっきAと医務室出て行った時はちょっとショック受けてる程度だったのに。Aが逃げてきたと思ったら、凄い苦しそうな顔して飛び込んでくるんだもん」
「くるし、そう？」
「うん。相当、心にきてんなって思った。Aに逃げられて、ね」
「…そうかも」
ふと、不安になってきんときに問いかける。
「なぁ、これって、依存なのかな」
「んー、別に依存だろうが依存じゃなかろうが、悪いことしてないからいいんじゃない」
ふはっと愉快そうな笑い声がして、きりやんの方を見る。
「お前、ほんとにAのこと好きだな」
「悪いか」
照れが襲ってきて、きんときから離れる。
…自分はなんて、情けないんだろう。
「シャケ、この騒動が収まったら、俺の訓練手伝って。幹部ですって胸張れるくらいには、強くなりたい」
みんなが、少しびっくりしたように見てくる。
「急にどうして」
なかむが、きいてきた。
ゾムさんが捕まえてくれているAに目を向ける。
「…だって、こんなに弱くちゃカッコ悪いだろ」
「……なるほどね」
ニッと、みんなの口角があがった。それは、さっきから黙って聞いていた日常国、我々国のみなさんも一緒で。
「「いくらでも手伝うよ！」」
Aほどには、なれないかもしれない。それでも、少しでも、Aを、誰かを、守れるように。
強くなりたいと、思った。
__
『……ぅー、コネシマさんー』
「ダメですよー、大人しくしましょかー」
ゾムさんが居なかったら、Aは今頃コネシマさんに擦り寄っていただろう。本当、ゾッとする。
「んー、抗ってはいるんだよなぁ。なんか、こう、薬に打ち勝てるきっかけがないかな。スマイルとの関係とか、思い出とか、思い出せるような」
きんときが言って、みんなの目が俺に向く。
…思い出。俺との、思い出。
「…あ、」
ネックレスの鎖が、Aの首にかかっているのが、目に入った。宝石は服の内側にあるようだ。
…これを、見れば、もしかして。
そっとAに近づく。
ネックレスに触ろうとすると、パシンと手が叩かれた。
気づけばゾムさんの腕からAは抜け出していて、俺から一瞬で距離をとる。
『触らないでください』
口調が普段のようなしっかりしたものになっていて、薬に抗うことをやめてしまったのかと一瞬焦る。
…いや、まだ、希望はある。
そうだろ？A。
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らーて - 初コメ失礼します。こんな素敵な作品が読めて僕は幸せです！。続き楽しみにしています。更新頑張ってください。 (2022年8月10日 15時) (
レス) id: 50b204a28c (このIDを非表示/違反報告)
涼夏人 - 失礼します。初コメです。この作品、神！神作！続き楽しみにしています。頑張ってください！ (2022年8月8日 16時) (レス) @page31 id: 8404a67f98 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - おかえりなさい！！自分もめっちゃ低くてやばかったです！ゆっくり待ってます！頑張ってください (2022年6月29日 14時) (レス) @page7 id: d3fac2225a (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - おかえりなさい！！僕の方がテストやばかったので安心してください…☆ゆっくりで大丈夫なので！！更新待ってます！、 (2022年6月28日 22時) (レス) @page7 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - おかえりなさい！お話はゆっくりで良いのですのよ！おかえりなさい(о´∀`о) (2022年6月28日 19時) (レス) @page7 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年6月12日 11時
