66話 ページ17
医務室の扉が開く音がして、そしてカーテンが開く。
「コネシマ〜！大丈夫か？」
まず問いかけたのはトントンさん。コネシマさんが無言を貫き通すので、皆さん首を傾げている。
「…シッマ？布団はぐで？」
不審に思ったゾムさんが、布団をガバッと取り上げた。
「っあ、ちょ、」
慌てて手で顔を隠すコネシマさん。しかしその手も、ゾムさんによってそっと顔から外された。
うるうると揺れる水色の瞳。
皆さんが少し、息を呑んだ。
「…部長？」
やっとのことでショッピさんが声をかけると、コネシマさんはついに涙を零した。
「…っ、アホ、お前らがきたせいで、せっかく止まっとったんに、また、涙が…」
震える声。
お見舞いに来てもらえたということが、弱った心に響いてしまったらしい。
鬱先生が、怪我が痛まないように気をつけながらそっと、コネシマさんを抱きしめた。
「大丈夫やで、シッマ」
「うっ、ひぐっ、」
「大丈夫、大丈夫や。…ペ神から、なんで怪我隠しとったかはきいたよ」
「っ…ごめ、」
「謝らんでええよ。シッマなりに考えた結果やからね。ただ、ちょっと間違ってしまっただけや」
優しく、優しく抱きしめる鬱先生。シャオロンさんも、コネシマさんの手を握る。
「俺らは絶対、お前を捨てへんから。大丈夫やで」
「せや、絶対捨てへん！迷惑かけられるのは、大先生で慣れとるし！」
トントンさんがからりと笑い、鬱先生が唇を尖らせて抗議する。
「トンち、せっかく感動的な雰囲気やったのに俺のこと出さんといてや」
ショッピさんも、コネシマさんと目を合わせる。
「先輩が頑張ってくれてること、みんな知ってます」
「そうです。いつも、感謝してます。でも、無理はして欲しくないです」
ショッピさんに続き、エーミールさんも。
「俺もみんなも、シッマのこと大好きや！」
「そうやで！」
ゾムさんと、ロボロさんも。
「ショッピだけやない、一応俺も、先輩としてコネシマさんのこと尊敬してるんすからね」
チーノさんも。
最後に、グルッペンさんが微笑んだ。
「コネシマ、お前は私たちの大事な仲間だ。だからこそ、こうして怪我をすれば心配する。泣いていれば、慰める」
コネシマさんが、ボロボロ涙を零しながらグルッペンさんを見つめる。
「そして、それはお前も同じはずだ。誰かが怪我をしたとき、迷惑など思わない。そうだろう？」
コネシマさんは、頷いた。
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らーて - 初コメ失礼します。こんな素敵な作品が読めて僕は幸せです！。続き楽しみにしています。更新頑張ってください。 (2022年8月10日 15時) (
レス) id: 50b204a28c (このIDを非表示/違反報告)
涼夏人 - 失礼します。初コメです。この作品、神！神作！続き楽しみにしています。頑張ってください！ (2022年8月8日 16時) (レス) @page31 id: 8404a67f98 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - おかえりなさい！！自分もめっちゃ低くてやばかったです！ゆっくり待ってます！頑張ってください (2022年6月29日 14時) (レス) @page7 id: d3fac2225a (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - おかえりなさい！！僕の方がテストやばかったので安心してください…☆ゆっくりで大丈夫なので！！更新待ってます！、 (2022年6月28日 22時) (レス) @page7 id: 511b9233eb (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - おかえりなさい！お話はゆっくりで良いのですのよ！おかえりなさい(о´∀`о) (2022年6月28日 19時) (レス) @page7 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年6月12日 11時
