30話 ページ30
温かな空気だった幹部の皆様が凍りついた。
「………スマイルが…スマイルが…」
わなわなと震えた指でスマイル様を指差すなかむ様。
「スマイルが、スマイルじゃない！」
「っはぁ⁉︎」
なかむ様が叫ぶと、スマイルは意味が分からないといったように眉を顰めた。
次々に他の幹部様も喚き始める。
きんとき様は引き攣った顔で、
「スマイルそんな優しい顔するの⁉︎待って、引きこもる前でもそんな顔しなかったよね⁉︎」
一番うるさいきりやん様は、
「何⁉︎今キスした⁉︎スマイルが⁉︎ハァ⁉︎」
私が思わず耳を塞ぐと、スマイル様が私の隣から立ち上がってきりやん様に近づき、
ぼすっ
「グェッ」
きりやん様の鳩尾に一発、スマイル様が拳を打ち込んだ。
「Aがうるさがってるから黙れ。……あと、別にキスしてねーし…」
「してたでしょ⁉︎」
「……額にしただけだから」
「したんじゃん⁉︎」
「い、今はどうやって暗殺者からAを守るかだろ⁉︎」
真っ赤になって怒鳴り返すスマイル様。
これが、ついこの間まで四年間もほとんど部屋から出ず、会話もしなかった人……？？
スマイル様の言葉を聞いたなかむ様はころりと国王モードに切り替え、
「…とりあえず、Aは俺ら幹部のそばにいること。俺らだって、弱かったら幹部してないからね」
『あ、それから、』
「ん？」
『α国王が、明後日に宣戦布告をしてくるそうです。元々の予定より、かなり早まってしまいました。私のせいでワイテル国が滅ぶことに苦しめ、と』
「「明後日…⁉︎」」
皆様は少し驚いた顔をしたものの、すぐにニッと笑う。
「俺らなら、大丈夫。Aが気にすることないよ」
なかむ様はにこにことそう言って私の頭を撫でようと手を伸ばし、その手をスマイル様にぺしりとはたかれた。
「……ただ、α国は世界的にも強国だし…一気に潰さないと長期戦になってまずい。我々国さんに協力を頼もう。それから、日常国さんにもきいてみよう。束になれば勝てる。それぞれでは無理でもね」
α国を叩くなら、今がチャンスだ。
____________
〜コメント返信〜
○パルア(*???*) 様
コメントありがとうございます！見切り発車で思いつくままに展開を作っているので、好きと言ってもらえてほっとしました！これからも頑張ります！
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すみれいん(プロフ) - らむね☆さん» いえいえ！私も言っていいものか迷っておりまして…。もしあれならこの誤字のやり取り消してもらって大丈夫ですので！！ (6月7日 23時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
らむね☆(プロフ) - すみれいんさん» わわわ…ありがとうございます。たまに気付いてない誤字あるんですよね…！指摘凄く助かります！ (6月7日 21時) (レス) id: 5aa85bc4da (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - たまに読み返しに来てます。いつも読みふけって忘れてしまうのですが47話の大先生さんの件のお話のciが訂正するところ、こいつの名前っていう所がこいつほになってますよ(こそっと) (6月7日 15時) (レス) @page47 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
だいふく - smさんと夢主はよくっつけ〜！めっちゃラブラブカップルになる予感！これからも投稿頑張ったください！ (2023年1月5日 21時) (レス) @page50 id: 8b39de642b (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 続きまってますﾜｸﾜｸ (2022年10月5日 17時) (レス) id: a70cb7c9e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむね☆ | 作成日時：2022年5月19日 15時
